私の個人的な呼吸の捉え方

呼吸の質を、
『全身呼吸』と『分断呼吸』で分けています。
『全身呼吸とは放つ呼吸』であり『分断呼吸とは漏らす呼吸』です。

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呼吸関連システムのいくつかを少し紹介すると。。。

(1)呼吸関連組織のお仕事
呼吸をするときに肺周囲の呼吸筋を動かします。
横隔膜、骨盤隔膜、声帯隔膜を動かします。
これが『狭義の呼吸』ですね。

(2)自律神経関係組織と呼吸の関係
次に、特殊な呼吸リズムもあります。
・頭蓋骨が縫合部分から開いたり閉じたりする
・脊椎全体が上下や前後に伸びたり縮んだりする
仙骨が前後などに動き、仙腸関節部分が揺れ動く
のような脊髄神経を囲んだ呼吸のパターンもあります。
自律神経系統に影響を与えます。
これも呼吸反射によって起こる動きです。

(3)体全身によって生まれる呼吸
そして体全身の筋肉も呼吸により伸び縮みしています。
全身の筋肉の力で息を吐いたり納めます。
呼吸関連組織や筋の働きに負けないほど、
呼吸を助ける重要な役割を持ちます。
これが『広義の呼吸』といえるものです。

この体全身の筋肉が呼吸を助けて動いているとき。
筋肉は血流を促進するマッスルポンプの力を持ちます。
筋肉が呼吸を助けて可動している部分は、
常に体全体の筋を弛緩と緊張を繰り返させてています。
体の隅々まで気血(きけつ)が十分に満たす運動です。

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上記の(1)(2)(3)は、
それぞれのパートが助け合い作動します。
理想はそれぞれが協調し動きが統合されて、
『全体呼吸』をします。

だが(1)(2)(3)の機能が低下すれば、
呼吸の質、呼吸代謝能力が落ちます。
ひとつのパートだけが能力発揮を妨げられているとしても、
他のパートの足を引っ張ります。
呼吸の分断されているエリアを見つけることで、
どれくらいの酸素エネルギー不足があるか?
どれくらいの体内にこもった老廃物質が滞っているか?

      • を考慮します。

ワーク中にはこの呼吸の分断箇所がどのように点在し、
影響を及ぼしているかを大切な指標のひとつにしています。