『治れなくなる脳モード』からの脱出

お客様で腰痛の方がおられました。


その方が知人より、
『腰痛のつらい状態になるとなかなか離れることができなくなる。
一生その状態を引きずることが多いんだ。
みんなも頑張っているから、
君も頑張って』
というアドバイスを受けたということ。


知人の方々もこのような言葉を言いたいわけではないのです。


ですが体の歪曲が大きくなり腰痛のつらい状態へ移行した人を観ている。
そのほとんどの方はその状態を引きずっている。
その方々も一生懸命腰痛を治そうとしていた。
だが引きずっている。
とても大変なものだ。
でもつらいのは君だけではなく、
みんな頑張っている。
だから君も頑張って欲しい。
そのようなエールなのです。


本人も腰痛が引かず気が弱くなっている。
落胆の気持ちから逃れることはできない。
そのときのこの言葉は正直ショックです。
勇気づけてくれる言葉としては届かない。


気が弱くなり自分の腰痛が治らないということを受け入れてしまう。
すると頭の中に浮かんでくる言葉やイメージは、
断片的な「治らない」「耐えなければならない」「つらい」。
このような言葉がでてくる。
脳がそのような言葉を選択をしだすのです。


「治りたい」けど「治らない」葛藤が生まれる。
「自分が治っているイメージ」を描けなくなる。


感情は記憶に大きな影響を与える。
衝撃的な感情を伴った記憶体験は、
皮膚感覚的な萎縮や硬直を伴う。
少しでも腰痛について思い出せば、
真っ先にこの体の硬直感が蘇る。
これは自然なことなのです。


人の脳はイメージした言葉に関連したものをキャッチします。
自分が関心のある情報のみを大量の情報からセレクトする。
そしてどんどんその情報を吸収する。
そのように脳生理学的につくられているといいます。


その興味を引くものは潜在意識上に浮かぶ言葉やイメージ。
それをもとに関連した外界の情報をゲットしようとする。
治りたいと口に出していても問題は葛藤のまま。
「治らない」イメージや言葉を潜在意識で持つ。
治らない信念を叶えるような情報を収集する。


これがいわば『治れなくなる脳モード』です。


自分の頭の中には治らない理由付けが進む。
『〜という理由で治るのが難しいんですよ』
という様々な理由が思い描かれてしまう。
するとその望みがかなってしまう。


精神的に治りにくくなります。
遠回りしたりあきらめたりすることになる。


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「治らない」というイメージを排除したほうがいい。
脳へ多大なストレスを蓄積させないためにも。


自然が与えてくれる治癒力に不信感を持つ考えは、
決して得策ではない。


基本的に私はそう信じています。


あなたの体の中でその状態を治すために
最善を常に尽くしている力が働いている。


これは事実です。


あなたが気づいていようといまいとそれは事実。
根をしっかり伸ばしている考えです。
体の内側で働く神様のような存在。


体がつらくて心が挫折しようとするときにこそ、
このような事実を思い返して欲しい。
そして少しだけ元気を出して欲しい。


自然の現象を押さえて合理的に考える。
マイナスイメージを想起させる先入観。
これをもたないこと。
今の自分がその解決方法を知らないだけです。
そう考えれば脳が解決方法を探しつづけます。
そうした心配りをすれば、
いい種を蒔きつづけることになります。
脳がベストチョイスしたいい話が入ってくる。


他の人がどうおっしゃろうと、
他の人もたまたま一過性の思い込みで話をしただけ。
その考えに合わせてしまってはいけないんです。
相手に合わせて自分の機嫌が悪くなるならば、
引っ張って行かれないようにすることが大切。
自分の機嫌だけをしっかりとること。


それが『治れなくなる脳モード』からの脱出法です。
そして『治る脳モード』になっておられれば、
本当に調子よくついてくることが起こります。