ヤジロベエのような立ち方

ヤジロベエのような立ち方

一見アンバランスに見えるが、
重力と釣り合いがとれている。
それが絶妙な美しい!



ヤジロベエ
あの中心棒に左右に重りを付いているおもちゃ。
バランスがよくなければうまく立つ事がない。
シンプルな針の一点で体を支えている。


動くとは、重さ+力に分けられる。
動きの本質をよく捉えている。
動くという事は筋力で体を動かす以前に、
重さという力を利用しようという事です。


たとえばヤジロベエもそう。
ヤジロベエは筋力で体を支えるわけでもない。
アンバランスの中でバランスを求める玩具だ。
シンプルな骨組みだけしかない。
両端に付けた重りの重さ。
重りの高さ。
中心棒から離れた重りの距離。
中心棒はまっすぐ。
これらの用件があればモノは立つ仕組みだ。


人間もそうでありたい。


筋肉は骨をバランスがよくとれるよう微調整する。
そしてアンバランスの中で根を張るようつとめる。


これが体を支えるときの筋肉の本来の役割です。


骨を支える構造としての機能効率。
この能力が高ければヤジロベエのように骨をうまく立てて点で支えられる。


骨が体を支えるものです。
そして両端の重りのウエイトと高さでバランスを制御するものです。


この感覚が優れてくればうれしい変化が洗われます。
筋力で頑張って体を支えようとすることがなくなり、
しこりをつくる事がなくなる。


膝や肘が曲がるようなしこりがあれば、
それに呼応して腰や胸部、首は生理的な湾曲を上回ってしまう。
そして小脳がいつもの立ち方を常に自動的に再生しようとする。
その立ち方以外の立ち方のほとんど全てが違和感を感じます。
初めて骨を微調整して立つポジションを体験すると立ちにくい。
そういう側面があります。

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私がワークのときに立ち方を指示するとき。
その方の体の中にヤジロベエをさがします。
体も物理的な法則に支えられているのです。


体は物理的な法則に縛られている。
その制約のなかで生活している。
それを前提に考えるとよい。


だがルールを理解すればどうすればよいか判断がつく。
明るくなるスイッチを付ければよいのでしょう。


多くの事をシンプルな構造体のヤジロベエは教えてくれます。
人間の立ち方の中にヤジロベエを探してみてくださいね。