お腹の方を解くとき。
みぞおちと心臓下部の硬さをどうも気にしてしまう。
それは中医学を勉強なさっている方は、
とあるエピソード付きでこの意味が思い当たるでしょう。
このみぞおちと心臓下部の硬さに病魔が宿ったとき。
生命力が落ちていく傾向が強くて名医でもお手上げだったという。
鳩尾部分が硬くなり黒ずむと死期が迫っているということもあるといいます。
私は数年前までは、
現在ほど内臓部分のリリース力がなかった。
内臓マニュピレーションを知ってはいたが、
その技術を自分の手持ちとして使っても、
しっくりいかなくてずいぶんと苦しんだ。
当時は今ほどお腹の硬いという意味もわかっていなかった。
今になってみればそのことがよく分かる。
ボディワイズのワークもいくつか山場を越えられたように感じています。
そして同時に、
身体能力を究めるためにも内臓がカギを握っている。
20キログラム程度ある内臓を、
呼吸の力によって上下に動かす必要がある。
あのヒクソン・グレーシーがおこなってた
内臓を上下に動かすようなヨガのポーズ。
内臓を上から下に、下から上に。
呼吸と共に動かす。
上に引き上げた内臓を下に落とすときに発揮する落下エネルギーが、
身体制御に使うことができる。
内臓の素晴らしい柔軟性がなければできない。
当然簡単に緩められるレベルの柔らかさではないのです。
そして内臓の内部にしこりがあると、
それは体の中心軸を見失うという意味があることもわかった。
また手足の凝りと内臓の凝りの関連性を理解していれば、
手足の動きと内臓の関係も窺い知ることができる。
手足の動きをしやすくするためにはその動きに対応する内臓部分が
緩んでいなければ手足の動きを内臓を傷つけないために
制限させるということもある。
それを観て内臓も骨格筋とまさに密なネットワークをもっていて、
骨格筋と内臓(=筋肉)とは陸続きであるようにさえ思えてくる。
おそらく筋膜ネットワークを介して両者には深い結びつきがあるだろう。
このように考えていくと手足の骨格筋を適切に動かして、
内臓への刺激をおこなう太極拳などに興味が増してきますね。
書籍『太極拳のインナーパワーで強いカラダになる―宗家第20代・陳沛山が初めて明かす!』
なんかは参考になった。
人体について仕組まれている秘密って、
本当にいろいろあるものですね。
少しだけかいま見れるようになると、
ますます興味がつきません。^-^)