ハードな施術に見えるけどその実は・・・


施術をしていて思うこと。


施術者も日々修練していくうちに
身体についての知識が増えて見方を深めていきます。
最初から完成されている人もいないし、
いつも初心を忘れずに継続して学び続ける。
その姿勢が知恵の蓄積に役立つわけですね。


そのような進み方の具合で、
以前は気づかないことが手に取るようにわかるようになる。


だが今の私の施術に対しての視点をお客様に正確に伝えるのは難しい。


本来ならお客様が初回にご予約をいただくときには
施術をしている様子を体験したり見学して
情報を得なければ選ぶに賭けごととなると思います。


それは施術者ひとりひとり、
たとえば筋膜をリリースすると申しましてもやり方は多種多様ですから。
具体的にホームページでやり方を事細かに書いてあるようなことはない。


私の施術を5年前くらいに受けていたお客様がおられれば
今の私の施術をみればずいぶんスタイルが変わったと気づくはずです。


先日、私がお世話になっていた住職がお亡くなりになりましたが、
その一ヶ月前に一度だけ施術をさせていただきました。
そのときにもし数年前の施術方法であれば住職は施術をされることを
断っていたことでしょう。
すでに住職はその知人の整体の先生に一度かかったことがあるが、
その先生を痛いからと断っていたものでして。
癌が体の各所に転移していてその痛みだけでもしんどいのです。
さらに施術での痛みを加えられれば、
やっていただくのはありがたいが耐えられないものなのです。


私は昨今、施術のときにかかるダメージを軽減できないだろうかと、
シビアに計算して私なりにいくつかの武術の動きを参考にして体術を
かけるがごとくに施術をするようにしていきました。


それにより一度だけの住職への施術でしたが
させていただくことができました。


このような日に備えたい気持ちがあったので。
幸いでした。


私が施術をしているときの光景は、
かなりハードなことをしていると見える。
だから痛そうだとみえたりもするでしょう。
ただハードで大変なのは私で
受ける人は思ったほどまでではない。
(痛覚の個人差はあるのですが^-^;)


これは実際に受けて見なければわからないことです。


施術を実際にうけていただく過程で、
施術を通してどのような視点を私がもっているか伝えられるのでしょう。
言葉で伝えられるものの限界はこんなところにもあるのでしょうね。