肋骨の手押しポンプやバケツの取っ手運動の応用で前縦靭帯を緩められ

肺も心臓も肋骨という動きがある骨に包まれ守られているわけですが、
呼吸をするときに肋骨は


(1)ポンプの持ち手のように胸骨の前上方へ向かう運動と、
(2)バケツの取っ手運動という肋骨の外側骨幹部の上昇をする。


このポンプのもち手とバケツの取っ手の運動がうまくできなければ
動きが悪ければ呼吸がしづらい。
心臓への無用な圧迫等が生じて血も流れにくくなります。
もし右利きの人でしたら右側の肋骨が前後に肥大して、
左側の肋骨が多少薄くなり硬く動きが悪い。
そのようなパターンは多いようですね。


生命力を低下させる問題視すべき点でしょう。


施術にて最近はタオルやゴムの滑り止めシートを利用して、
この部位を当社比ですが格段にリリースしやすくなりました。
肋骨を緩めようとするのにも肋間筋は強烈な痛みが出やすい。
それに肋骨や鎖骨などは折れやすい部位の筆頭ですから。
ですがタオルやゴムの滑り止めシートを利用することで
安全かつ痛みを少なく落とせます。


今となれば、硬すぎなければサササッと溶いてます。
施術の回を重ね繰り返しリリースをしていくことで
相当に肋骨の動きが正常化してきてゆるゆるに
動きだしてくれるようになっていく。



肋骨の可動の正常を含めた胸郭の柔軟性を取り戻したときのメリットとして。
これらはケースバイケースのことではありますが、
起立筋をリリースしておいて肋骨を十分に緩める。
その下準備を十分にすることが前提ですが、その上で、
血圧の上が200以上を超えていて降圧剤も効きにくい方が、
その状態が完全にとはいかないまでも見違えるようになった。
血圧の上が90前後の低血圧の方が、
徐々に100を超えてというケースもあります。
そのような例は幾例もあります。


そこに体を元気にする大きな可能性があるような気がします。



肋骨の柔軟な動きを取り戻させることで、
他にもメリットはないものだろうか。


後縦靱帯・前縦靭帯という脊椎の前後を挟む靭帯の縦並びの問題に
アプローチできないか?と考えています。


後縦靱帯は起立筋のずっと底にあり脊椎にベッタリとついて
強固に椎骨の並びを整えてくれています。


後縦靱帯が硬くなり伸び縮みを妨げていたとすれば。
こちらはまずは起立筋を深層まで解いていくこと。
深層まで解けるほどの状態に起立筋を仕上げれば、
摩擦熱も後縦靱帯へと届く範囲内といえましょう。
ただ側弯症の傾向がある方は起立筋が相当に硬化してます。
それを施術で本来あるべき起立筋を髪の毛ほどの細さに分けていく。
そのようなリリースの作業をすることがなされなければ、
後縦靱帯にまで摩擦熱は届かないか届きにくいですね。


でも頑張れば筋膜リリースでも対応できると言えるでしょう。


ただ特に胸椎と心臓や肺に挟まれた内臓側にある前縦靭帯。
こちらは物理的な問題で筋膜リリースで対応できる範囲を超えてますから。



前縦靭帯をカウンターストレインでリリースしようとしても、
私の未熟さ故かテキスト通りやっても骨に化けた前縦靭帯は
びくともしない。ーー;


もちろんのこと友人の施術家にどうやってとけばよいかと
知恵を借りようとお願いしても難しいんじゃないのという。


確かに、かなりの難題だと思います。


ただ前縦靭帯が硬化して動きをほとんど失っているお客様方が
数名お通いいただいてます。
だからずっと新たな賢明なやり方がないか考えてますので。


そんなときに私が目をつけたのが、
どうにか肋骨のポンプの柄やバケツの取っ手運動を正常化させることで、
前縦靭帯の付近の靭帯が骨に付着する部分が緩まないだろうか?
というものです。


前縦靭帯が硬くて胸椎が固まりすぎている方々の多くは、
呼吸をするときの肋骨の理想的な動きは制限されている。


そのような観察がなされております。


それでは肋骨の可動を正常化させる施術のときに、
前縦靭帯に柔軟性を助長できないだろうか。


これは実際に肋骨の手押しポンプやバケツの取っ手運動機能が整えられた方が
胸椎部分の前縦靭帯が相当に緩んだという私の経験を元にしてのことです。


少しずつではありますが、
このアプローチの仕方でアイデアをまとめるため
解剖学の絵とにらめっこです。
イメージで3D化してグルグル回して模索中です。


ただこの部位を解けばそれで完璧に解けるなんていうことはない。
問題のうちの30%くらいが改善出来れば幸運といえるでしょう。
前縦靭帯を硬化させてきた経緯を読めていれば、
そういった意味合いは理解できると思います。