小手を使う言葉はあまり聞きなれないと思います。
私どものお客様がとある合氣柔術の先生に教授いただいている体の使い方の大切な用法のひとつ。
詳細は、文章で書いても伝わらないのではと思いますので割愛いたします。
ただ簡単に説明しますと、
手の骨の撓骨と尺骨の2つの骨にわかれている部分の、
撓骨を活かして使う極意です。
撓骨を押し伸ばしたり引き伸ばして使うことで、
骨の連なりを活かした小手の力を取り出すことができます。
合気道の特有の合気上げや合気下げも、
この力の作用により物理的な力により
とり行うこともできるようです。
そしてこの小手の力を発揮させて腕を使うならば、
人の重心を奪い、
小さい女性でもある程度重い人でさえも軽々と投げたり持ち上げたりできる。
一見すると不思議に観える光景ですし、
一般の方が合気上げを受ければ否応なく持ち上げられてしまうことに抵抗しづらい。
この小手を使う極意を身につけているものが
筋膜を緩めるマッサージのような施術をすることがあれば、
相当に成果が向上することでしょう。
私の感触ですが、
小手を使うという概念がなかった以前の私の腕の使い方は、
今から考えれば実に非力でした。
おそらく一般の方と比較すれば、
それなりの腕力はあるでしょう。
でも小手を使えだしたときには
小手を使えてる他の施術をする先生がいたら勝てない。
そのようなことを直感し青ざめました。
こんなことは施術の本には全然書いてないことなんですが、
私のような施術をする者が成果を出すには重要な要素です。
きっと施術を受けている方は、
このような下ごしらえのことは気づかれていないでしょう。
こんな下ごしらえをいくつもっているかが、
同じ施術をしていても結果が違う秘密です。