実際問題として、
みぞおち辺りの深々とした大腰筋リリース。
なぜ、ここを狙っていたのか?
位置的にも肋軟骨や他の胃や肝臓や脾臓、膵臓に横隔膜等の臓器に影響が大きい。
それは位置的に大腰筋の上端部分の横隔膜に接する当たりに「腹腔神経叢」があるからだ。
ヨガとかなさっておられる方は、別名の太陽神経叢といった言葉のほうがわかりやすいでしょうか。
上述させていただいたような各臓器へ自律神経に多大な影響が腹腔神経叢によってもたらされる。
たとえば自律神経に影響があるというだけではなく、
横隔膜の上下動を制限させてしまうのも
大腰筋が硬化萎縮した状態から悪影響を与えることがある。
ここは私の気功等から実践して気づいたことだが、
この腹腔神経節あたりに静電気がよく蓄えられたり解放されるなど、
自律神経を働かせるための全身に渡る電気の供給源がここでもある。
私自身、この腹腔神経節が問題ある状態に陥ったようなときには、
内臓関係の不調が顕著となり、
横隔膜を利用した腹式呼吸に制限が加えられていった。
手での圧をかけることで解ける範囲も、
そのリリースの際にでてくる異様なといえるほど強い痛みから解くことが危険かつ困難なところです。
私も、幼少期よりこの腹腔神経節部分の硬さが顕著な方だった。
だから虚実体質上では、虚で陰でという虚弱だったのだろう。
自分の体を実験台として腹腔神経節部分を緩めようとして
大腰筋の上部部分に対し無茶なリリースをしていく過程で、
何度も気絶級の衝撃的な不調を味わったものです。
(もうずい分昔のことですが。 ^-^;)
それでわかったことは、リリース後には幸せが来るし、
体の浮力感、軽さが以前とは格段に違う点に気づいた。
体力も遥かに増す体験でもあった。
鬱屈した気分も、ここからだいぶきているようだ。
それは鬱を患われている傾向がある方々が、
ことごとくこの腹腔神経節に私が手を当てると、
つらそうな静電気のようなエネルギーがそこから漏れているピリピリ感をチリチリ感を捉える。
少しずつでもそこを解くように心がけると、
気持ちの持ち方が変えられてきたようだと。
体からきていて精神的な問題から来た鬱ではない方は、
そうやって私の施術を終えていかれた方が多くおられます。
鬱というよりも、
ほんとうに自律神経に誤作動が多くて体調がはんぱなく不調な状態を引きずり続けてきた。
それがメインだったんだという人は、
この腹腔神経節に改善がなされないと、
気分の浮き沈みのなかでの沈みこみが
どんなに施術を丁寧にして一時的に状態が良くなったように感じても戻りがある。
戻りの速さと、腹腔神経節の問題は関連があるのでしょうか。
そんなことを、体験的に知ることもできるようなケースがほんとうに多いものだ。
私が自分自身の腹腔神経節をリリースをしてわかったのは、
あまりのリリースのときの苦しさや反動の強さから、
お客様に対しては安全を優先していくしかないと考えた。
こちらをお客様へのリリース箇所として採用は見送るという結論でした。
だから以前にお客様に対しての腹腔神経節に関わる意図でみぞおち辺りにリリースを加えるとき。
手でやっていたのが、重みのあるブロックになり、
徐々に深く内臓を含めて緩められていく量は増したが、
実情として腹腔神経節にまで良好な影響が与えられるには、
更にもっと奥の、もっと奥の部分を狙うしかないものだった。
ただしそれ自体、自分の身で感じた危険なことであり、
そのリスクや痛みや苦しさをお客様に背負わせることははばかられました。
ただ、そういった腹腔神経節に悪影響を与えていた
リリースしづらくてしかたがない大腰筋の横隔膜と接する部分のリリースが、
私の手の情報をかき集める手先や指先感覚と脳内の三次元映像化のちからと、
自作てい鍼でのミリ単位ほどの狙いをつけられる精度と、
事前の腰部や臀部等の深部へ至るまでのリリースという手順を踏むことで、
以前の比ではないリリースが可能になっていくことがわかってきたようです。
たとえば、、、、といっても、
まだまだインパクト圧が活躍して、時がたっておりませんので。
その点に関わる必要なお客様に対しての臨床例が10件ほどと少ないものの、
大腰筋の硬さが先月のリリースを受けた状態から
大幅に戻ってしまったという状態になっている人が、
どなたもいなかった点に驚いています。
まだまだ油断はできないものの、
あかるい報告を受け取ることができて、
ほっとしているところです。。。
本当に新たな試みをしていくには、
息の根が止まるほど緊張しますし。
不安にもかられるのが常ですから。
それぞれがリリースされたときは、
痛いよーという大腰筋部分の骨化した硬さといえるものが緩められた際の打撲痛っぽいものがある。
だが、やはり先月にそのインパクト圧でみぞおち辺り以下の大腰筋上端部にリリースを受けた方々。
その調子の良さを私自身の手で触ったときの感触で確かめられたのは大きい。
そして、昨日は、現在お通いになられているお客様のうち、
他を圧倒する腹腔神経節部分が最も状態が思わしくないお客様の様子をみることともなり、
数日前からどうなっているのかを想像してしまっていたが。
大腰筋が背中側に完全に癒着して張り付きつつ骨以上の硬さになっていたもの。
私もその骨化状態に、一瞬、息の根が止まり緊張が背中を走りました。
どれだけ今までつらい思いをしてきたのだろう。
足腰の痛みや窮屈な気血の流れてくれない苦しみ。
特に自律神経系の根っこに電力量が減る状態でしたから、
本来のその人自身の生活は送れていない自覚があるはず。
そのうえで多くの施術院を、回りまわってこられたのでしょう。
どうも私がそこを止める最後の施術をする人となるんだという、
積極的な幻想を描けないのは、そんなに人体を究極理解できているわけでもない自覚もある。
だから長年にわたり施術上では一喜一憂しないことの大事さを感じたからもあるのですが。
その大腰筋にも血流が再開されて筋肉らしい柔らかさが増していて、
背中の組織に癒着が進んでいた部分が浮き上がっていたことを確認。
自作てい鍼での施術が開発できていなければ、
これは私の施術上の話ではありますが
決してありえないことです。
まじめに、、、ほっとしました。 ^-^
そして同時に、うれしかったですね〜。
うれし〜という感情表現をストレートにださないほうなので、
淡々と良かったですよね!とニコッとして終わりましたが、
こころのなかはよろこんで小躍りしている感じでした。
これでこちらのお客様の改善のステップは、
大幅に軽快感が増してくれることでしょう。
最後に、腹腔神経節について、
参考まで解剖学的なところを
記述させていただきますね。
みぞおち辺りの奥にある「腹腔神経節(=腹腔神経叢)」は<太陽神経叢>とも呼ばれるほど、
自律神経系統がその場に集中して集まる部分があります。
【 腹腔神経叢 】の位置について
腹腔神経叢は腹腔動脈、さらにすぐにその下側からでる上腸間膜動脈の基部周辺を囲む
極めて強大な神経叢で、大きな腹腔神経節が存在。
全体の形から太陽神経叢とも呼ばれているそうです。
腹腔神経叢は、第12胸椎と第1腰椎高を中心に頻度が高く、
左側は第1腰椎の下1/3に、右側は左側より1cm高いところに存在し、
腹大動脈からの距離は右側が0.6cm、左側は0.9cm離れている。
大内臓神経、小内臓神経は横隔膜を貫いて腹腔内に入り、
腹腔動脈周辺で強大な腹腔神経叢を作っている。
【 腹腔神経叢 】の影響について。
腹腔神経叢は下行してくる迷走神経の分枝をも受け、
ここから出る枝は動脈壁にそって、
上、下腸間膜動脈神経叢、腎神経叢、肝神経叢、胃神経叢、膵神経叢、脾神経叢などを形成して
腎、腎上体、肝臓、胃、腸管、膵臓、脾臓など腹腔内諸器官に分布する。
脳も神経がたくさん集まっている場所です。
その神経が集まっているという点からみて、
なかには太陽神経叢部分を腹部にある第二の脳と呼ぶ方もいるほど。
とても重要極まりない部位であるのは確か。