施術は、私とお客様のがんばりの積極的な共同作業。目的はお客様の体を次のステップの理想的な改善の踊り場に上るためです。

今日は
暑かったですね~。

施術中、少しだけ窓を開けて換気してたんですが、
それでも27度から29度。



また棒状かっさを使って、起立筋を芯まで解く必要を迫られて、
必死に巧みに操作していったのですが。

お客様の体の芯の一角を形成して久しくなった、
深層筋の慢性の何十年来の器質的な凝りを解くには、
久々に汗だらだらでした。

はっきりいって、棒状かっさを使ってのリリース法は操作法を強力な20パターンを創作して、
これで余裕でやっていけるだろうと思ったら、かなりの返り討ち。
45分から一時間でその部位のリリースできる予定が2時間強。

通常はもうこの部位は解けないといえるような部位のリリースだから解けることが上々だが、
さらに、やり方を練り込む努力をすること。
それがお客様に対しての礼儀だと思います。

通常、私がかつてならったボディワークは、メジャーなものであるが、
そこでは同一部位のストロークは3回以上するなと教えられている。
そうせよという理由もある。
だがそれで変化がだせるならいい。

そうすれば20分で、終わるんです。

ですが、お客様が大事だから、それはできないんですよね。

たとえば、先ほど描いたブログの続きのような書き方になりますが、
結局は、それでは神経が麻痺をした状態が含まれているような体質の方、別の言い方でいえば強い虚証がある方は、
そのような3回ほどのストロークで済ませていては、
私の所ではまったく対応できない施術を提供することになってしまう。
そういうのは、つまらないと感じるのです。


目の前のお客様の体が輝く状態が観たい。
そこで起きる変化に私も感動したいのです。



棒状かっさを使っててこの圧をもちいずにいたときは、絶対解けないエリアだったものが解けるようになりました。
お客様の棘突起や肋骨の骨部の骨折リスクをなくして、これだけ的確なリリース圧を生み出せるようになったのは、
私自身、30年以上それを求め続けてきたので、そのリリースができたときは奇跡のような気がして神に感謝でした。 ^-^

そうやって大いに驚いて喜んでいたものが、
やり方がわかったとたん、さらにそのポテンシャルを幾倍もの高さに飛躍させるにはどうすればいい?
といった発想をしてしまう。
そうすると施術をする自身にけっこうしんどいことが起こるのはわかっていても、
それを求めて、そこのハードルを飛び越そうとします。

いまは、そういう気持ちで施術をしています。


今日の施術での長時間の起立筋の慢性的な強委縮して血が足らない部位のリリースを、
より最適な解き方をするにはどうすればいいだろう。

お客様の慢性化した深層筋の硬化委縮部分を解く段階まで来たのは、
浅い層や中層の筋のバリアが施術をよく受けていただいて十分な理想の筋に生まれ変わって置き換えられていたので。
そのことを私も熟知して施術前に何度も胸郭周りの大きなネックの残りの部分をほどくためのシミュレーションをし、
その上で今日の施術に挑んだのです。

そうとうリリース上のテクニックも新法を模索してそれをつぎ込んだのだが、
芯の起立筋の深層筋の硬さは椎骨の骨の隙間に入り組んで入り込んでしまっていたため、
想定していた以上に緻密なリリースをしなければならない箇所が、あとからあとから何十回も出てきた。
本来深層筋の機能は骨組みを正しき位置に固定してゆがみなどから守るものであるが、
それが長年かけて骨の位置が理想位置からすれば大幅にずれてしまうということで、
そこを慎重かつ大胆に挑んでいくことは浅層筋の比ではない難しさのかたまりでした。

もちろんある程度の深層筋の癒着といった程度なら、すでにリリースすることは、
20~30名の実績を積ませていただいたことにより、自信はあるのです。
ですが強すぎる委縮というと、解き方の難易度のレベルは別次元に感じられました。

本当にむずかしい・・・

ただ私だけが、ここでがんばっていたわけではありません。

私は時折「もし痛すぎたら、遠慮せずにいってくださいね」と繰り返しお声がけをします。

ただ、ここは当然のように痛みがでるだろうという部位もあるのですが、
そこを解かなければゴールに進む道が閉ざされるという場合があるのです。
なので「もし痛すぎたら、遠慮せずにいってくださいね」といいつつアプローチしていきます。

言葉は悪いですが、
痛みが感じられる量を大幅に減らすための仙腸関節の特殊リリースによる手当や、
ベン石温熱器を多用して熱で患部の骨より硬さが強い部位を緩める手をいれるなど、
最大限、痛みが薄まるようなおぜん立てをしていきます。
ただそうしてみてもすでに神経が麻痺したかつての状態から変化して、
ビビッドに痛覚神経が働いている正常な状態にカラダがきていますから。
そうなると強い硬化がある部位をアプローチをうければまったくもって痛まないということは
ほぼあり得ないことです。
それは筋膜リリースを受けたことがない方々は、案外、体内の凝りをそこかしこに備えているのですが
そういった余計なものをしっかりと解いているので、痛みを感じとる感受性、痛覚を感じる受容器は多くの筋膜リリースを受けてない人よりも鋭敏に働く状態になっているのです。

「だから痛まないはずはない。」

理詰めで考えればそうなんです。

ですがお客様自身、弱音を吐くようなことは一切なく、努めてがんばって自身の身体の変化を受け入れておられました。
このようなお客様の協力がなければ、私がいくらリリースをしようと一週間以上100回のリリースのシミュレーションをしても、
施術をさせていただくことはできなかったわけです。

そしてこちらのお客様以外のお客様も、
自身の身体を活かすきっかけに施術をもちいようという気持ちは同じで、
みなさま、ほんとうによくがんばっておられるのです。



だからつねづね、
施術は施術者ががんばればいいというだけのものじゃなく、
お客様ががんばってくれているから成り立っているんだなと感じるのです。

施術が成立するのは積極的に良好なお客様の体の変化を期待している私とお客様が、
信頼できているときに組み合わさるのだと思います。


ほんとうに、ほんじつのお客様、靭帯が骨化した部位も少なからずあったのです。
そのようなところのリリースにも負けずよくがんばっておられました。
感謝です。