方剤を勉強し始めて。
どう判断すればいいか
迷うことがでてきました。
1,漢方解説書により、
・同名の方剤に含まれる構成生薬が本により異なるときがあった
・構成生薬の含まれる用量記載が異なるときが多くある
・構成生薬の薬効の記載に異なることがある
(個人として:どの本を基準とすべきかわからない)
2,製薬会社ごとに同じ方剤名でも
・方剤に含まれる構成生薬自体が異なるときがある
・方剤に含まれる構成生薬の用量が異なるときがある
・製薬会社ごとに異なる効能が記してあるときがある
2-2、方剤の構成生薬に、表記が曖昧なものが含まれる
・桂枝も桂皮もケイヒと表記されることがある
3,日本と中国の漢方薬の構成生薬と生薬用量の違い
・四君子湯のような日中で構成生薬の違いがあるときがある
・日本の製薬会社や処方解説による構成生薬の用量が、おおむね中国で処方される構成生薬の生薬の用量より少ないことが多い(数方剤を除外すればほぼそうだといえる)
4,日本漢方の先生と中医学の先生では、見立て方が異なる
・病名漢方と弁証論治
(本草薬膳学院は、校長先生のご出身が中国で中医学が基礎となります)
(当初、中医学弁証論治をメインに学びたいと考えていたが、日本漢方の優れた教えを知り、関心が深まってきました)
ここ3ヶ月で私が勉強で目指すゴールとして。
自身と身内をケアして成果をだすことです。
[薬膳]の[薬]といえるには、
偶然ではない確実性が試されます。
そんなことを真剣に考えています。
学び始めてみると
なにが正しくなにが誤っているか。
見抜く経験値が欠けていますから、
どう判断すればいいか。
割り切ることができず迷うばかり。
難しい側面を実感しています。
ちなみに私が自分で服用する処方薬を選ぶとき、
次のように構成生薬をまずはしっかり調べます。
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■ クラシエの漢方 八味地黄丸
・漢方製剤 第2類医薬品
<構成生薬>
[生薬][用量][薬効]
地黄 2.5g 清熱涼血・養陰生津
山薬 1.5g 益気養陰・補脾肺腎・固精止帯
沢瀉 1.5g 利水滲湿・泄熱
茯苓 1.5g 利水滲湿・健脾安神
牡丹皮 1.5g 清熱涼血・活血散瘀・清肝火
山茱萸 1.5g 補益肝腎・収斂固渋
桂枝 0.5g 発汗解肌・温通経脈・助陽化気
附子 0.5g 回陽救逆・助陽補火・散寒止痛
(上記用量は[クラシエ]より、薬効は[漢方ポケット図鑑]より)
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とされております。
(五味・五性)も続けて記したほうがいいと思いますが、
煩雑になりすぎてしまうため割愛をさせていただきます。
漢方重要処方の書にある処方解説に掲げられた症状、病名を先に読んで当てはめるのではなく、
がんじゅうファミリーさんのyoutubeで学ばせていただきましたやり方をもとにしております。
処方の構成生薬にある五味・五性・用量・薬効そして生薬同士のかけ合わせ特徴を理解することで、
どんな効果効能をもつ処方かを理解する姿勢で望むようにします。
生薬の詳細を知る機会になるし、
処方の特徴を全体把握しやすくなります。
ちなみに
生薬や処方の学びはじめでは、
たとえば[牡丹皮] の薬効に(活血散瘀)とあり、
四文字熟語に面食らってました。
ですが見慣れれば(血を活性化させて血瘀をちらす)と、
おおざっぱな把握をして、
あとは肉付けして覚える。
それに[漢方重要処方60改訂版]という本には、
処方ごとに各構成生薬がどういう役割を持つかを
図解してくれており理解が進みます。
数冊の生薬の本を見比べつつ、
各生薬を中心に考えてから、
処方の対応する病名・症状を参照します。
そうするメリットとして、
処方に対する代表病名を先に結びつけて覚えると、
生薬単位でみたら出てくる薬効や危険性などにも
丁寧に関心を払い全体把握できるようになります。
こうした手順の処方の理解の仕方は
がんじゅうファミリーさんの映像から学びました。
ちなみに、八味地黄丸の服用を、
一瓶のみきったところで次に、冷えたお腹を温めたいと考えて、
大建中湯を考えています。
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■ 大建中湯
乾姜 3~5g 温中散寒・回陽通脈・温肺化痰
山椒 1~2g 温中止痛・止瘙
人参 2~3g 大補元気・補脾益肺・生津・安神
膠飴 20~64g 捕中緩急・潤肺止咳
(上記用量は[漢方重要処方60改訂版]より、薬効は[漢方ポケット図鑑]より)
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構成生薬の数が4つとなり、
構成生薬数が8つの八味地黄丸の半分になります。
構成生薬の数が少ないほうが
効きがシャープに出るといわれ、
そこが実体験できれば幸いです。
私が八味地黄丸を腎陽虚を改善させたいと考え、
服用した目的は十分には達成できておりません。
体内の気血津液のあり様は、八味地黄丸服用や
ほかにも生薬や薬膳粥・食薬を試み続けてきて
それ以前にはない食事となりました。
人の体は食べ物により作られているといいます。
一ヶ月半の期間、注意深く選定した食にすると、
身体の内側に反映してくるようになりますので。
そちらの変化はあったものと推測いたします。
ですが人体の構成要素を、
身体内部の気血津液と
身体の箱物を形つくる骨格や筋肉という構造体と、
2つにわけて考えるとき。
[身体の箱物:骨格や筋肉という構造体]
の問題点から目を背けてはなりません。
自身の身体的特徴から
腎陽虚体質を作る点を見定めてみます。
今年8月から少しずつステップを登るよう
少しずつ課題箇所に改変を加えて来ました。
私の腎陽虚体質を形成する素養として、
左側鼠径部周囲および左ハムストリングと
内転筋群の深部層に至る箇所の
不都合さがあります。
本人は実感として気づいてはいませんが、
足首の内側にある動脈で脈を診れば、
左右の脚の内部に差異があります。
左脚の鼠径部が硬化した周囲の動脈は流れを抑制され、
左脚痺れがあるはずですが、
それは多年にわたり恒常的に定着した状態となり、
不快さを感じる感覚神経は麻痺を起こしています。
麻痺は筋硬度計を押し付けて数値化し把握します。
左腎経の経絡を足部から上行してたどりますと、
足裏の湧泉から脚の内側、内転筋群を通り、
性器内を突っ切って登ってまいります。
腎経に対になっている左側膀胱経も課題があります。
本当にしつこいとぼやきたくなるほど厄介ですが、
まずはこの膀胱経の状態を治めることが先です。
自身には深層筋をリリースする手技ができないため、
スマーティによる温熱療法とカウンターストレイン。
工夫して課題となる硬結を解除していきます。
知人からはスマーティによる汗のかき過ぎは
自然界ではありえないことであって
まさにそれは熱邪だか気をつけなさいといわれるも。
ほかのやり方では解きムラがあらわれてしまうため
自らの手では精密に解けない起立筋に手を出すには、
これしか思いつかなくて。
まずは左腰部腰仙関節の深部を狙って緩めたとき、
8日目でポキっと深部からクラック音。
これで左大腰筋の下方硬化萎縮部が緩みました。
相当にグラウンディングが好転しました。
そして今日、
左頸部の後頭部にある頭半棘筋の骨化した部位の周囲の筋肉が緩みだして。
骨化部とゆるゆるになった筋肉部が二極化しました。
同時に天地が回るめまいにおそわれまして、
頭半棘筋の骨の硬さの芯を解きまして落着。
体内の代謝がいい今が解きやすいため
特別なツールでリリースができるよう
事前準備をしておりましたので想定内。
ただ頭半棘筋の腱部には相応の痛覚があるため、
他人にやられたら文句を言うレベルの痛みです。。
ちなみに左右の頭半棘筋の硬さの差は、
右が1に対し左が5倍と見積もります。
温熱で頭半棘筋の患部の芯を緩めなければ、
まずもって解いてはならないほどのものです。
これは私のみが特に硬いというわけではなくて、
多くの方々はこうなった状態である自覚がない。
そういう隠れた散見されるトラブル箇所なのです。
(ただ私は施術をするとき前傾で手技をするため、
頭頸部や背部に負担を強いている年月が長くて、
皆様より根っこが深いのか?職業病でしょうか。)
左側の膀胱経起立筋群のだいたいのところが終われたのは、
同時進行で主に左右の梨状筋・中殿筋・小殿筋・
上双子筋・下双子筋を緩めるようにしておりましたからでしょうね。
股関節トラブルの根がなければ起立筋の異常は起こりませんので。
仙腸関節のはまり込みの違和感が消えるまでは、
これら外旋六筋を変える試みを続ける予定です。
筋肉を緩める生薬を服用の機会かもしれません。
でもそこは次の機会にしようと考えております。
起立筋と股関節がだいたい蹴りが付いたら、
ようやく深いところまで腎経へ手を付ける予定。
ただし腎経を深堀りして行く過程で
肝経と胆経も腎陽虚に絡まっていそうで怖いが。
八味地黄丸の残りが20粒くらいになっていて、
それを服用し終わるまでにどうにかできればと
願ってやまないところであります。
最後に余談ですが、
【真鍋立夫先生との往復書翰 脈診からの漢方エキス剤】というKindle版の本を読みますと、
「臍上に漢方薬を載せてOリングテスト」をなさるとのこと。
それは間違わないでいただきたいのは、
しっかりと処方を出す判断をした最後、
確認として患者様にOリングテストをしていただく。
最初からOリングテストで漢方薬を処方するのでは
断じてありません。
私も施術ではOリングテストはおこなわなくとも、
インジケーター筋肉を決めて筋反射テストは
ときどきすることがありました。
Oリングテストは筋反射テストの一種ですから、
私も馴染みがあります。
南から北の方位をだし、
身体感度を高めるなら高い確率で結果がだせる。
人間が本来的に持っている能力の一種であり、
私はこのたび、八味地黄丸を服用するときに、
自己責任のもとOリングテストで服用する用量を
チェックしていました。
クラシエの八味地黄丸は、
15歳以上は1回4粒で、朝昼晩。
最初はこの通りしていましたが、
このブログの上の方で申し上げました疑問から、
私の年齢、性別、体力値、体質の重症度等なら、
1回の4粒というのは妥当だというのだろうか?
そこに疑問を持ちました。
過剰摂取は害になるが、少なすぎては効かない。
いま、服用する自分の状態は何粒が必要なのか?
そのような問いかけをしてみる試みをしていて、
日によって、5粒必要と出ることもありました。
いまは2粒とでてくることが多くなっています。
こうした用量の決定は、
たとえば過剰摂取すれば害を及ぼすものもあり、
上限を中国でおこなわれる処方以下に留めると、
心がけなければならないこともあります。
それもあり一般的にお勧めできることではなく、
もし私の同業者でOリングテスト使い手さんが、
そういうったやり方があるのかとわかればと
紹介させていただきました。
「臍上に漢方薬を載せてOリングテスト」の詳細は、
著者 石川晶三先生の【真鍋立夫先生との往復書翰 脈診からの漢方エキス剤】他というKindle版の本をお読みください。