胸式呼吸の歴史

横隔膜は不思議。


両生類は横隔膜がありません。
哺乳類は横隔膜があります。


両生類は胸式呼吸のみ。
哺乳類は胸式呼吸と腹式呼吸


犬や猫などの四つ足動物と二足直立の人間では違いがあるのでしょうか。


発生学的に言いますと、
横隔膜は生物発生の年譜からみるとずっと後になってできたもの。


犬や猫は肋骨が胸椎から地面へと垂直に伸びているため、
胸式呼吸が楽にできます。
腹式呼吸よりも胸式呼吸が得意なんです。
(人間は肋骨が地面に対して水平に伸びているので胸式呼吸は重力に逆らう)


対して後発の進化過程である人間は、
安静のときは腹式呼吸
激しい運動のときは胸式呼吸。
のような棲み分けがあります。
激しい運動をすると肩で息をしているときってありますよね。
四足動物の胸式呼吸経験が進化の過程上人間にもありありと伺える。


だから腹式呼吸をトレーニングすることも大切なのですが、
同時に胸式呼吸も大事なのです。


そして意外に見過ごされやすい点が、
自分の肋骨の状態認識です。


たとえば左右の胸部の幅は?
最大胸式呼吸での胸周囲は?
最小胸式呼吸での胸周囲は?
またうつ伏せになったときに、
首を右側に向けたときの肋骨状態と
首を左側に向けたときの肋骨状態は?
肋骨一本ずつの並びは整っている?

など詳細に観ていくことが必要です。


そしてネックがあればその点を解消すること。
腹式呼吸も大切ですが、
ここは安静時のものです。
いざというときには胸式呼吸。


精神が不安定になって落ち込む。
すると猫背になって胸式呼吸を塞ぎます。
いざもっと強いストレスが来たらどうなるでしょう。
迎え撃つ事ができない。
逆に胸式呼吸が安定的に力を温存しておれれば、
それだけ運動面や精神的ストレス面についても
余裕を持っていられる。


だから物事に対して動じにくく安定していく。


胸式呼吸システムも大切なんですよね。
とても。


または妊娠中も胸式呼吸が優位。
それゆえに胸式呼吸が上手く出来ない状態で、
胎児が6カ月以上となるとかなりつらい状態。
この点も女性ならば見逃せないでしょう。