あまり知られていない胸腺の存在と重要性

アレルギーなどに悩みがある場合。
胸腺に関係があることもしばしば。


昨日のワークで胸腺についての話が出た。
胸腺ってどういうものかという写真を見てもらおうと探すが、
手持ちの本からささっとは出てこない。^−^;
あとで専門書で探すとちゃんとみつかるんだけど、
ささっと引っ張り出そうとしても一般の解剖学本では
あまり大きく取り扱われていないんだな〜と実感した。


下記の解説でわかるように赤ちゃんのときは胸腺は大きい。
だから免疫力に富んでいて一夜で高熱を静めたりもできる。
奇跡的な生命力や回復力を示す原動力のひとつだ。
だが体が老化してくるとこの胸腺というものは萎縮をはじめる。
それにより体中に配送すべきT細胞の量が少なくなるというもの。
そうなると免疫力が発揮しづらくなり、
アレルゲンに過剰反応を起こしてアレルギーを引き起こす仕組み。


ただ体が老化しているわけでもないが、
胸骨の真裏に胸腺が存在するため、
胸骨への過剰ストレス圧がそのまま胸腺に伝わることもある。


その場合には肋間筋がつまり胸肋関節がずれる。
そのような胸肋関節はちょっと押しただけでも針でさされる痛みを感じる。
通常はそこまで痛みを感じないだろうが、
仙腸関節を緩めて表層筋を弛緩させて炎症部を見分けやすくすれば、
驚くほどの痛みを感じる人も多い。


それイコール、心臓や肺や胸腺等に不要な加圧ストレスをかけている。
だけどなんなくそんなことをいわれるとどきっとされるので、
痛いけどごめんなさいね、
いまどこの部分がどれだけずれているかちょっと観ているだけなんです。
といいつつ10円玉5枚分程度の弱い圧で各胸肋関節丁寧に調べる。
それだけでもけっこういろんな情報をつかむことができるんですよね。


アレルギーがある方々はこの胸郭関連部のずれがあります。
アレルギーがあるのに胸肋関節が痛まないという例は、
今まで何百もの症例をみてもただひとりだけでした。


で、肩があがってしまって落ちにくいだけでも、
胸郭の肋骨の並び等が悪くなっている。
胸の前側が詰まってきてそれが胸腺にはよくない。
だものでぜひ肩を下げていただければ私としては至福の喜びでして。


ぜひこのようにして肩を下げてくださいねと、
必死に指導およびお願いをしたワークでした。


胸腺もいったん萎縮しても再生されることがあると、
私が以前読んだ本には書かれていました。
体に負担のかからないやさしい姿勢をとり、
適度な心肺機能向上させること。
胸腺は心臓と肺に囲まれた臓器なので、
心肺機能向上と関係があるんでしょうね。

これが秘訣だそうです。




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以下フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より
胸腺の解説。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%83%B8%E8%85%BA


胸腺(きょうせん:Thymus)は胸腔に存在する免疫系に関与する臓器。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1f/Thymus.png



概要
胸腺は胸骨の後ろに存在し、心臓の上部にこぶし大に存在する臓器である。 思春期までは活発に機能するが、その後はだんだん小さくなり、
やがて脂肪になる。
胸腺において、Tリンパ球を分化する役割を持つ。
しかし、年齢による萎縮によりTリンパ球の分化が徐々に行えなくなるため、
加年と共に自己抗体が作られ正常な細胞を破壊していくため、
老化の要因の一因として考えられている。


なお、免疫担当細胞であるT細胞のTとは、
胸腺「Thymus」の頭文字である「T」から名づけられている。