「外因は内因を通じてはじめて発現する」

いまコロナウイルスの影響を受ける時代。

外的環境により体外にいるコロナウイルスを、
体内へ侵入を許したとき。

 

(a)ウイルス感染して症状が出て「発病する人」

(b)ウイルス感染しても症状がでず「発病しない人」

 

『(a)ウイルス感染して症状が出て「発病する人」』のときは、
外的な病を引き起こすウイルスという因子が強大すぎるものであるか、
内的な身を守るための正気(抵抗力:免疫)が弱すぎであるときです。

外界の変動が適応できる範囲を越えたとき、
または人体における機能失調や機能低下があれば外界に適応できません。
それにより発病に至ります。
個体差や住む土地の気候等の影響もあります。

外的因子のウイルスが強力な武器を携えて勢力が強大であり、
内的な正気が脆弱であれば、命に係わる状態を引き起こしかねません。

 

『(b)ウイルス感染しても症状がでず「発病しない人」』のときは、
外的な病を引き起こす因子があったとしても、内的な正気(抵抗力)が勝っています。
ウイルスが敵として攻め入ったとしても、
内的な正気が充実していれば十分な戦闘力で迎え撃ちます。

これではウイルスが勢力を伸ばしたくても、
奥にある本丸乗っ取りは困難。
ウイルスは攻め込み続けても、
攻め入っては打ち砕かれてを繰り返しています。
これは「感染中だが症状が出ていない」状態です。

やがては正気(抵抗力:免疫)増強を実行するうちに、
正気がウイルスの弱点を発見して駆逐していきます。
これは「抗体を得た」という状態です。

新型ウイルスの感染法が、正気があるものに対して感染後の発症が少なく、
感染が気づかれにくいようなステルス感染者をつかって感染拡大をさせる。
したたかさを感じるものです。

半面、内的な正気を高めれば、
感染したまま症状が出ないで、
やがて抗体を得ていくようです。

 

 


私が読む中医学の入門書。


中医学入門 (日本語) 単行本 – 2012/3/1
神戸中医学研究会 (著)

繰り返し読んだと脈診講座の先生もおっしゃっていました。
ゆえに、この本の内容の信頼性は厚く読む価値があります。

本書の冒頭に、中医学が病に対する見方が書かれています。

 

「外因は内因を通じてはじめて発現する」

 

ウイルスや細菌など外的環境「外因」に影響を受けても<症状が必ず出るというわけではない>といいます。
「内因」として正気(抵抗力:免疫)が働きが外因に負けてはじめて発症するものだといいます。

 

当然のことと言われれば、その通り。

 

この中医学の意識は、
病邪の除去のみを重きを置かず、
正気を扶助することにも力点を持たせてくれます。
漢方の処方などに、
正気扶助目的の生薬が含まれることも、
そういった中医学独自の奥深さでしょう。


正気を整体させること。
それで内因を乱さずに整えておけば、
外因の付け入る隙を与えないのです。


そんな意識で具体的に各人に必要な方策を立てる。
自己の正気が正常化しているかを観て、
乱れれば整えるようにして社会的責任を果たす。
もちろん、各人の外的・内的条件はそれぞれで、
画一的なお仕着せができるものではありません。

自身が果敢に挑めるところを観ていければいいでしょう。

 

 

「 『正気』といわれても・・・
   ちょっと目で見て触れられるものじゃないから。
   実態感が乏しくてイメージしづらい  」

という人も多いでしょう。

脈診をするとき、
脈の位置の高低や脈管の太さや内部を流れる血の詰まり感などで、
正気が充実しているか・乱れているか・低下しているかを判断しています。

脈診のトレーニングをする過程で、
抽象的に感じられた概念物も具現化して、
触れることが許されるようになります。

そのような意味においても、
簡易でもよいから脈を診る知識を得て修練を積み、
自己の状態を診る基準を手に入れてほしいのです。

 


自身の正気状態にスポットライトを当て、
常日頃から、モアベターにする姿勢を身につけてください。


たとえば、
正気が抑制される原因になるのは、対にされる邪気。
邪気でも皮膚表面にあるようなものは改善の余地が、
身心のストレスを軽減させて滋養よくする食事をいただき休息をとるのがベスト。
人が備える弱った身体の立て直しをする自然治癒が働きやすいようにすればよい。

人体の部分と部分、臓器と臓器、器官と器官、上下、内外、左右など、
様々な別々の機能を持つ個々が統合して働くには経絡というネットワークを通じて
情報伝達をするといい、
その流れのおかげで健康状態を恒常化させる機能が働くといいます。
ですが邪気の位置が徐々に深部へ入り深部筋の筋膜の流れがよじれるようならば、
そららの経絡上のネットワーク内の欠いてはならない情報が途切れ危うくなっていきます。

そのような邪気が体内に多く散見されて正気の活躍を遮るなら、
容易なアプローチで対処できるものではなくなります。

 

昨日、とある施術院をなさっておられる先生がベン石温熱器を手に入れたいということで、
私が使っている機種を問い合わせてくれました。
すると早速、中国語の堪能なお知り合いを介してベン石温熱器を2個、注文なさったそうです。
「2個同時注文しました」というところに、すばらしい判断をなさったなと思います。


先だってブログで膝をベン石温熱器を2個使って挟み込んでリリースするといいと申しました。
ベン石は邪気をはらう石として中医学の源流医学書となる黄帝内経に書かれた、
専門家では知られている貴重な石です。
その元々が気を通す力にたけたベン石を温めると、その威力は飛躍します。

 

 

ベン石温熱器で膝をはさむリリース.png ベン石温熱器を2個使い深層交点を狙い撃ち!.png

 

たとえば、このようなやり方で、
皮膚の下にできてしまった正気の通りを阻害する邪気を除くこともできます。
関節や臓器等に邪気がまとわりつくようであれば、
このようなものをベン石温熱器を使うなどして対処してからであれば、
さらに別の正気を増すための食事療法等の成果も高まるものでしょう。

 


そのようなやり方をしている治療院でお世話になるのもいいでしょう。

 

 

一足飛びに、現実感乏しく飛躍する幻想は捨て、
着々と今の自分が明日の自分が喜ぶようできることをしてみましょう。
しっかりとした根を深め、毛管を増やすような充実した成長を遂げましょう。
各人が自分にあったやりかたを探し出すようにしましょう。

 


私の夢想で恐縮ですが、


新型コロナウイルスがどこで感染するかわからない、いま。
新型コロナウイルスの感染をしたときに
正気を正して抗体を速やかに作れる多くの方が増えてほしい。

そのような変革的行動をする方が今後の舵取りをするような気がします。

 


そうなることは人体の生命力を尊び、
人生を純化させる気づきをあたえてくれるはず。
私たちの人間観が、さらにすばらしく磨かれるでしょう。


正気を増やすことに関心を持った方がおられれば、
信頼できる鍼灸院や漢方医などの専門家へ相談してください。
適切なアドバイスや施術をしていただけるでしょう。

 

私も、自己の正気を正すことができるよう、
日々、試行錯誤して成長し続けたいと思います。
やれるだけのことは、やっておきたいですから。