「心をひらく体のレッスン」を読んで・・・

フェルデンクライス・メソドという、体の動きをもって気づきをえるボディワークがある。
本来の体の使い方に目覚めることで、知らずに負担がかかってしまっていた体の使い方を手放していくというものだ。

この本はフェルデンクライスメソドの創始者モーシェ・フェルデンクライスが5日間講習会の様子を文章に起こしたもの。
イラストが一切なく、文章だけですからかなり読みづらい。
ですがそれを抜きに考えることができるくらいの実に興味深い話が随所に語られていて、実際にフェルデンクライスメソドをしてみない人にでも、体の動かしかたについての多くの示唆に富んだ内容を伝えてくれる。
そして同時に生理学的な知識もふんだんに語られている。
いままで知らなかったこと、または疑問を持っていても調べる手立てがなかったものがあった。
ボディワーク、自己の身体感覚を飛躍的に向上させたいかたはぜひ一読してください。

また、ここに「どこに体の使い方にぎくしゃくしたところがありますから、それで腰痛や肩こりが起こるのですよ」と私が語る答えがあります。
体験により体の使い方を学びとることが、体の機能向上には不可欠だと思いませんか。
人は体験により多くのものを学びとることができますから。
興味のある方は、その労を惜しまずにがんばりましょうね。

「心をひらく体のレッスン」
フェルデンクライスの自己開発法
モーシェ・フェルデンクライス著
安井武
\1700
一光堂