『歩き方』を年配の方にお伝えして--1

昨晩、歩き方が悪くなっている年配の女性に、
歩き方のノウハウを伝えた。

【その方の現在の身体状況について】
●O脚でおなかが前にぽっこりでている。
●あごが前に出ていてあごの下に脂肪が付着
●頚椎の縦の長さが短縮
●胸椎2〜5まで後に強く出っ張る
●ハムストリング筋に力がない虚脱状態
●大腿筋にしこりがある、特に右側大腿筋と大腿筋膜張筋部分
●ソケイ部に大きなしこりがありそけいリンパ節の働きが悪い
●ソケイ部しこりにより足部、特に末端のむくみが強い
●腰の反りが強くなっている自覚はナシ
●脚部むくみ自覚ナシ
●膝痛・腰痛・肩の三角筋および大胸筋部分に違和感自覚、特に朝方
●腹部硬化し内臓全体の下垂

念のためいいますと。。。
街を歩くとこのようなご年配の女性は多く見受けられます。
この方が特別ではありません。
そう思うと複雑な気持ちです。

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とりあえず【後歩き】を教える。

以前歩き方を教えたことのある方ではあるが、
まったくそのときの記憶がない。
再度、後歩きをするための手順を伝える。

体の中心軸の意識等は、
専門的な学習をなされたことはないのでわからないようす。

どのようにいえば伝わるか、
どこまで伝えればいいのか判断して
中間レベル程度のことを伝えることに。

私が歩くときに大腿筋に力が入って硬くなっているかどうかを
触診してもらう。
そして柔らかくても歩けると知ってもらう事から始まる。

歩くときには脚であるくのではなく、
腸骨筋を使って歩くことを解剖図を使って説明。
大腿筋を使った瞬間に体の中心軸は右に大きく傾くことを、
口で伝えてもぴんとこない。
それよりも大腿筋を使えば後歩きがしにくいでしょ、
といったほうがずっとわかりやすい。
そして後に効率的に歩くために、
腸骨筋部分を意識。

丹田と腸骨筋との半径12センチ前後の円を描いてもらう動かしてもらう。
少しタイトな小さい円。
歩くときに大きく足を動かそうとすれば、
体の中心部のコアがぶれる。
そのブレがでないようにする。
そのためには意識的に左右同量の円を、
丹田と腸骨筋で描いてもらう。

腸骨筋は腸骨内側部にあるため、
意識がいつも前のめりに前傾している人も、
それを中央に修正した意識が持ちやすくなる。

それに骨盤を水平に前方向へ押し出す動作を受け持つのは、
腸骨筋やその裏にある筋肉群だ。
大腿筋でも大腰筋でもない。