臨時受付の施術での反省点はいくつもありました。
それをもとに、現在、ホットストーンの施術のやり方を改良中です。
その反省点のひとつですが、
顔の表情筋にかかるところへのアプローチがあります。
頭部の頭皮にかかる部分は、
ベン石の温熱器で最良だと私は考えているのですが、
表情筋に対しては、もっと繊細にしていくべきだと。
下図に比較的浅い層の描かれた表情筋図を記します。
そしてベン石のヘッド部分の厚みがあって遠赤外線効果が強烈。
その力によりさほど厚みのない頭部の筋肉群をリリースする際、
通常なら冷えた道具でこすられれば激痛がでて苦しむ部分でも、
「おぅ、ゴリゴリされてるぞぉ!!!びっくり!!」
その程度で、どうにかやり過ごしてリリースができてしまいます。
そうやって、髪の毛が生えているエリアはさささっとリリースへ。
私は、これほど簡単に頭皮がゆるゆるになるのは見たことがなかったです。
それもあって頭部はベン石温熱器の筋膜リリースがうまくいく好例の場所といえるでしょう。
ただそれが鼻のすぐ脇の部位や目と鼻の間あたりの眼がしら付近では、
ベン石温熱器のヘッドの接触部が大きすぎて細かいリリースがしづらいのです。
しづらいというか、、、できない、といってもいいでしょう。
それもあって、ここは別の道具をもちいるべきだと考えて、
手持ちの様々な形状をしたベン石で試行錯誤をしていました。
表情筋用に、細かな部分を解けるような小さ目な形状のベン石を使ってみたのですが、
ものの3分もしないうちに温度が急激に下がってしまいます。
内出血が出るほどしっかりとこすりつけるならばベン石自身も摩擦熱を持ちますが、
そのようにはせず、力を入れるにしても極力それを少なくしつつリリースができればなにより。
そのためにはベン石自体が暖かいか冷めているかで、まったく表情筋の筋膜の緩み具合が変わってしまうのです。
暖かいベン石で解かれればぬくぬくして気持ちいいのですが、
冷たいベン石でとかれれば、石が触れてヒヤッとした瞬間に、
体が固まって解きづらいモードに入られてしまいます。
ゆえに薄くて小さ目なベン石は、この時点ですべてボツへ。
そして最後の最後、残った候補は、「ナイフ型ベン石」です。
マッサージ用具には見えにくい、
変わった形をしていますよね。
私がなぜベン石が筋膜リリース用に優れているかというと。
そのひとつの理由は、
すでに中国では多年にわたりベン石をマッサージ用具として使い続け、
そして使いやすい形状が改良され続けている点が優れているのです。
使い勝手が練られた道具を、通販でたやすく買えます。
中国から送られてくる場合には、手元に届くまで時間はかかりますが。
それでも、本当にありがたいです。
現時点では、自身の顔で試しています。
こちらを利用すれば今まで以上に小回りの利いた、
そして気の利いたリリースが可能です。
ただしこちらで表情筋をリリースするときは、
刃先部分が刺さるようなことはありませんが、
当てた場所や角度により痛みがでやすいです。
他のベン石のかっさより厚みがあるが、
ベン石温熱器と比べれば冷めやすいため、
耐えがたいほどではないのですが痛みが出やすく感じます。
そのいくつかの課題を改善できれば、
頭部の気づかぬうちにつけていた不快きわまりないしこりの層が、
これでまた、リリースがいきわたるようなアプローチができるようになるでしょう。
また私のところで、今後、このナイフ型ベン石でアプローチを受けた方で、
自宅でも日々やってみようと考えた人がいたならば。
10日間も少しずつセルフリリースを繰り返せば、
表情がかわってくるし、
顔つきもかわってくでしょう。
すべての経絡線は、最終的に顔に集まってきます。
だから、顔をしっかり緩めておけば、経絡の中を気が通る際に優位な体質になれるのです。
ただ、もう一つ問題なのが、
ベン石温熱器を使えば、
表情筋の下に位置する頭蓋骨や頬骨等の骨組みの詰まりや癒合部分を緩められるのですが。
ナイフ型ベン石では、勇気をもって強めに骨を動かすようにイメージして丁寧に押しても、
骨格を正常な位置へ移動させるまでには至りませんでした。
これは接触する接点の面積が小さいためと、
熱で遠赤外線効果を引き出して緩める適温維持が難しいので。
さらに工夫が必要ですが、すばらしい可能性を感じています。