前後屈になりやすい、または前後屈が進行が早い人は、姿勢維持や動作の際に腱や靭帯が有効活用できていないってことだと思います

お世話になっております。
ボディワイズの鈴木です。

昨日、前後屈の状態ってよくないよね~という内容のブログを書かせていただきました。

2022年04月24日
前後屈と理想姿勢のみばえは違う。ただそれだけじゃない!

http://bodywise-note.seesaa.net/article/487052100.html





ここからは仮定の話です。

興味あるかたのみ、お読みください!

では、なんで前後屈になるの?

前後屈って、ちらみすれば老人の姿にみえるんだ。
だから普通、老化すればこうなるものなんだろうとわかる。
だけど高齢者にも姿勢のいい人と前後屈が進んだ人、いるよね。
そして若者にも姿勢のいい人と前後屈が進んだ人、いるんだよね。

これって、どういうことなの?

前後屈2.png


そうなんです。

高齢者のほうが前後屈が進む人は圧倒的に割合が多くなっていきます。
シャキッとして立ててる人のほうが少数派です。

そして前後屈がある方とシャキッとしていられる方の健康上の問題は、
おおよそですがシャキッとしている人のほうが健康な検査数値だといいます。


じゃあ、なにがこの両者の間を隔てているのでしょう?
それって知りたいと思いませんか。


私もかつて不思議でした。

ですが「おそらくここが鍵だな」とわかって人体の動作や姿勢の維持について観察をしていくと、
体の中にある組織のある部分を使えているかどうかにかかわってい来るようです。


こちらのブログをよくお読みいただいている方には、
またまた出てきたよね~といわれるんで「耳タコだぞ!」と突っ込まれそうです。



そう、体内にて骨格を支える部位となる靭帯や腱といった筋肉以外の軟部組織を有効活用できているかどうか。



私ども、動きをツールとして研究するボディワークを学ぶものは、学究的に腱や靭帯の存在を正確に認識して、
それらをどのように活用すればいいかと意図的な利用を促進するわけです。

特に私は、かつてそのような腱や靭帯を無意識に使えていたような運動神経の優れた人ではなかったため
それらの存在が体内に組織として現存するにもかかわらず、それがないかのように振る舞ってきました。


そうすると、どういったことが姿勢上起きるのか?

そうなんです!
前後屈が進むんですよね。

重心どりがミスっていて、
骨組みがうまく積み上げることができなくなります。
そうなると頭部が前に落っこちてしまう位置にくる。
そうして首が凝って詰まりながら前傾していきます。

首に短縮や傾斜の異変がおきれば、それ以下に位置し存在する胸椎や腰椎や仙椎にも椎間板が縮み傾斜やねじれが起こります。

それが外形上、自身の姿を写真で撮れば見えてくる、側弯や前後屈といった骨組みが正しく並べられない状態。
姿勢筋が過剰に委縮が始まることにより、見栄え上、難ある状態へと置かれてしまったわけです。

それって、私自身が身に覚えあります!



そこから武道や武術、ダンス、そしてムーブメント関係のボディワークなどをむさぼるように研究する過程で、

「腱や靭帯という存在を忘れて、筋肉ばかりに頼っていませんか?」

「あなたはいつまで腱や靭帯を、無視し続けていきるのですか?」

「歴史とした実在する体内の組織である腱や靭帯に失礼じゃないですか?」

ということが実体験でみえてきて、
姿勢が徐々に前後屈から理想形へと移行してきました。
現段階でも、昔からの負の資産が膨大で利子や元本をはらい続け、
まだ理想へと進むための過程におり変化が続きます。

そうではあるが<腱や靭帯という存在>を活かそうとし始めてから、
自分の体感で前後屈が進む要因が腱や靭帯が活かされないからなのかなと見えてきました。

それがわかったのは20年前くらいなんだと思うんです。
だからときおり、施術のときにお客様へ<腱や靭帯って、あるよね!そこ、使ってくださいね>という言葉がでます。

ですが実際に腱や靭帯という存在をわかったからといって、普段使いの身体操作のほうが慣れ親しまれておられたら、
まずもって知識の獲得レベルでそれ以上の興味の探求にまではいたらない。
水泳を学ぶときに本だけ読んで、泳げると確信を持つ人はいないでしょう。
泳ぎ方を理解して身に着けるためには、実際に水に入って泳ぎの練習を繰り返すしかないでしょう。
泳ぎ方のイメージをつかんだら、そこからが次のステップのはじまりです。
体を使って実践、試行錯誤、そのうえでの多々気づきを得ていく過程からのみ獲得できるのが技術なのです。



そんなおり、
私が4年前ほどに合気柔術の岡本眞師範のセミナーに参加させていただいたときに、
明快な腱や靭帯を使うことで合気技がかなえられるという内容の教えをいただきました。

そしてちゃっかり、その教えを数名の身体操作に詳しく頭を突っ込んでおられるお客様や友人にお伝えしたことを覚えています。
実際のレクチャーさせていただいたときの刺さり具合ですが、
やはり先端のアンテナが伸びたボディワークの先生をしている方は瞬時にそれが腑に落ちてしまうわけです。
そして後日お会いすれば、体型が化けてる!
ですがそういった特殊なボディワークの研究に膨大な時間と労力と資材をなげうっている方は少数です。

他の腱や靭帯という存在を実感できるよう合気柔術セミナーでの受け売りのエクササイズを体験していただいた方には、
すっと、爆発的に運動のスキルが変わって、体躯がそのもの本来の状態へと回帰するなんて思えてきません。

腱や靭帯という存在を実感して動くことが大事だから解剖図などを確認しようね等のことをお伝えするのも、
知識レベルでの補止まりで、そこから徹底した腱や靭帯という存在に慣れ親しんでその活性化を図る務めまで進むのは難しい。

実際には数名、このお客様、気づいたな!という方もおられます。
ですから、そこでよかった~と、思ったりできるわけで、
身体操作の内容をつたえることの有意義さを知ることとなります。




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そして昨日、非常におもしろいことを目の当たりにしました。

昨日、施術をお受けいただいたお客様。
とあるムーブメント系のボディワークのインストラクターの資格をお持ちです。
ほぼ一年ぶりにお会いいたしました。
お変わりなく体のバランスはよく保たれておられる様子。
そちらのお客様はムーブメント系のボディワークに関心深い方で、
とあるボディワークにてかなりの年月、関わり続け研究なさっておられます。

腱や靭帯という存在を使うこととなる手の内の使い方を、お伝えしました。
すると左手はさっと理想形で無意識に腱や靭帯が作動しているのが見えます。
そして右手は肘で折れて前への巻き肩のままあげようとしていてうまくいきません。

そこからがこちらのお客様のムーブメントに対しての熱心さで、
自身でも右手は動きができていないと気づいています。
小一時間以上、私の前で手を挙げて、という動作をパターンの微差を加えながらなしておられる。

後ろにご予約が入っていればこちらからそこで切り上げさせていただきますが、
そうではなかったため、本人の思考を邪魔しない程度の私の目に映る改善となればいいなというヒントを小出しにします。
そういったときに、これが答えだというのは、いかにも乱暴で失礼なやり方で、
結局は本人がじっくり考えぬいた答えしか、そのものの身体操作の根底や根源を揺さぶる発見にはなりません。
そこを邪魔するのは、そこから先の気づきから定着へのステップを台無しにするわけです。

そして1時間30分ほどしたころに、
自身では、「じゃ、こんどはわざと右手を無様なダメな挙げたかをしてみて、、、」
という動きの幅を持たせ平素の動きを確認させるための試行をしたとき。
「できない!できない!なぜだかできない!」
というところから離れて、左手のような挙げ方ができてしまいました。
私も、そこがそう落ち着くとはおもわなかったので、おもしろいなと。
本人は「????なぜじゃ!」と、大きな疑問符とともに喜びがわく。


昨日のそのお客様の施術では、腰靭帯の短縮(特に右側腎の高さの前の起立筋と腰方形筋)が、
非常に根深い点があり、それが骨盤の右側の前傾を高めることで、内臓下垂等の不具合をおこしています。
そこを中心に立位等でそのような状態から離れられるような仕上がりを目指し、リリースを加えていきました。

かなりいいところの落としどころまでリリースがかなえられたと思います。


そしてたのしみなのは。
自身で腱や靭帯という存在が明瞭に感じ取れるようになってから、
その組織がどのように平素の運動に取り入れるとよいかについて、
応用を深めるよう努められ変化が後々へと継続し続けていかれるか。
です。



こちらのお客様の身体の使い方ややせ方などをみると、
私の昔にちょっと近しいタイプなんです。
体質により体力が画期的に向上しにくいんですね。
いい筋が育ちやすいタイプじゃなくて、
そこに頼れて動きをごまかせるものではないとあきらめて精巧な動きを体得するしかない。

腱や靭帯という存在を自覚して使いこなすことも、そういった課題のひとつです。
そこができていないと、致命傷ともいえる、体力のなさ、ひ弱さ、疲労感につらさを感じてしまう。
私がかつてそうだったから、そのお客様の体質上の内側で起きている苦境は手に取るようにわかる。。。

だからそこを突破するための必要を切実に感じておられ、
合理的なカラダのパーツをそれぞれ余すことで無理無駄むらなくやっていくことに魅力を感じる。

なので腱や靭帯という存在を知って使い方の型を形成してから、次の応用へと進んでいく。
そうなれば、前後屈が起きないような行動をとり続けて行った結果となり、
腹腔や胸腔内に前後圧迫の苦しさから脱していくでしょう。

そこが私の目に浮かびます。

それは私が腱や靭帯という存在を知って使い方の型を形成してから、次の応用へと進んでいくとき、
徐々に、かつ着々と書き換えられ続けてきたことですから。




そういった意味で、確かな運動器系のパターンの改善がその方のその後の様相を大きく変えることの、
ひとつのきっかけになっていただけたのではと感じました。
実際はその方の、よい意味でいうところの貪欲な自身を確変させる動きへの探求心と、それに伴う努力に、
私の遠巻きの助言を吸収して自分のモノへと食べるだけの徳があったということです。

うまいこと、共同作業ができた、、、こういうことって、あるようでいてめずらしいことだと思います。


ぜひ、そのムーブメントの先生には、自身で得られたことを咀嚼していただき、
他者へと教えられる内容をもってつたえていただきたいと願っています。


それが奉仕の実践になるからという側面もありますが、
他の人へ教えようと苦心するときに、自身がもつ知識が鮮明かどうかがわかってきて、
もっとここを追究していったほうがいいなと思うきっかけになるケースが多々ありますので。
自分ができることを言語化するって、
自分と同じ体を持っておらず既存知識の違いがある他者へ伝えることの難しさをとらえなければなりません。

そこのたのしさやむずかしさ。

ぜひ、Yさん、味わってください!