施術はプロファイリング


細かなポイントを積み重ねていくことができなければ、
決してひとつの椎骨の曲がりを治すことはできません。


それも尾骨等の繊細極まりないものなどはシビアです。


施術をしていくのにも、
それには証拠を正確につかんで、
そうなった理由の足りないピースを集め、
今持っている情報とすり合わせるのです。


そこから結果を導き出すようなことです。
行動なされた事実をかき集めて理由付け。
プロファイリングをするようなものです。


それはFBI捜査官が犯人を追い詰める。
それと似通っています。


それを問診というかもしれませんが、
定形の問診でカバーできないことも。



100集めた情報の中で99は捨てます。


本当に、そんな感じです。


日頃の私の学習も、
施術関係の直接役立つもの以外の研究に、
過半数費やしています。
ロボットの仕組みやら、
地質学やら、生物学や。
心理学などなど。
いつか役立つのですね。
そう信じています。



そのつもりで情報を集めていきますので。
だから間違った固執をせずに見えてくる。
捨てるだろう情報も、積極的に集めます。


お客様の過去の情報について、
よく思い出して教えてほしい。
「気づいたことは何でも教えてください」
とお客様にお伝えするのは、
このようなところからきます。


そのような情報収集もできていないのに、
「治る!」とか「イチかバチか」とかは、
あまりにも知悉な感じがしてしまいます。



確実性を上げる手順を、
順序立てて積めば結果が出てきます。


答えは、実証的に導き出すものです。
事実に基づき推理を加えます。
その上での納得できる理由付けがでて、手を加えることが理想です。


そのような言葉通りの理想が、
思い通りにかなえられるには、
相当な努力がないといけない。


まだまだ、私には勉強不足が、
てんこ盛り状態ですので、
少しずつ積み重ね知識を
増やすしかないのですが。
基礎知識の獲得も含めて、
がんばりたいと思います。


ただ
完璧に集めきるのは難しくて、
施術をしつつ情報を集めたり、
検証をしていったりすることで、
方向性を付けていくのが実情です。


例えば方向性が十分じゃないのに手を出さなければならないほど、
私にとって大変に対応することが困難な症状の方であるときには
極度に神経を尖らせ続けての作業になります。




その際は症状を悪化させないことが、至上命題


「えっ?!治すんじゃないの?」と言われますが、
状態が悪化した場合は、安定性を極端に失われて、
些細な手でもぐらついた積み木を崩すような状態。


大幅な崩壊をさせずに、
悪い状態にとどまろうとするポジショニングから
どうにか少し抜けださせようとするのが重要です。
改善方向に進ませるのりしろを増やすようなもの。


よほどの技量を持たれた先生ならば、
このような物言いではないのですが、
私はここを大事にしています。


重症度の大きいお客様を重症化させ
大きく壊してしまう先生を観ていて。


私の第一の目標は、
僅かな揺さぶりかもしれないですが、
着実に安全に先に進むには必要です。


この情報の集め方こそ粘るところです。
プロの目を磨くのはここなのでしょう。


私が思い出したかのようにお客様にお体のことを質問をさせて頂くときには、
スポットライトを当てたい明瞭な目的があります。
施術により総崩れを引き起こさないようにさせて、
安全と効果的な改善を狙うには結構大変なんです。



だから、、、
自分で、なんとなく尾骨の歪みを正す方にプレッシャーをかければいいと考え、
どのような条件で、こうなったかという発生原因がわからないのに手を出せば、
人的にかけられた人工圧は、人体の歪みを必ず相当複雑化させるものですから。


ここをゆるがせばどうなるかといった、落とし所を定めてから操作しなければ、
その時点で、もう無目的な失敗行動をなされたと私には思えてしまいます。
そのように、自分に言い聞かせているわけです。。。


あまりにも状況判断が難しすぎるところでは、
完璧に落とし所を見つけ切ることができずに、
さりとて手出しをしなくていいわけではなく。


本当に気の遠くなるような精神状態ですから。


ですがタイトロープの施術は、日々続きます。
施術視野は未開地が多く、
気づきは頭脳が明晰化して視野が良くなれば
新たな層を見つけだされていくものなのです。


そうやって日頃の施術で得られた感覚の上限までしか表現できないのですよね。


よって私の施術は「数分でちゃっちゃと直します」というものではないのです。
無駄な手技を抑えて、一挙手一投足、密度の高い技術をこれほどまでつぎ込み、
そこでの勝負です。


今年 2015年も、がんばらねば。 

本年もどうぞよろしくお願いします。