妊婦になると体バランスがよくなる理由のひとつ

妊婦の女性の体をみると、
脊柱、特に腰椎や胸椎10〜12などはバレエダンサーに近くなります。
腰の前方向(腹部方向)への反りが緩くなりだすのです。

妊娠初期では変わりませんけど、個人差はあるでしょうが、
安定期にはそうなります。
赤ちゃんが腹部に位置してその場所を占めます。
すると腹部の腹直筋方向へも圧迫を加えますが、
同時に内臓の奥側から腰骨へも圧迫を加えます。(←ここがポイントかもしれません)
すると妊娠前の腰の反り過ぎた状態が減少します。
そのときの姿勢が腰が入った姿勢になれるのです。

腰が前方向へ反り過ぎている状態が自然に調整されればどうなるか?

メリットを考えると・・・。
大腰筋を普段使えなかった方が、いつのまにか使えだします。
大腰筋が働きだせばバランス力がよくなる。
そして腰の骨が理想的な並ばれ方に近づけば、
『骨』という体を支えるべき本来のパーツが有効に利用できます。
そして重力に対して倒れないように抵抗するための抗重力筋群が、
効率的に働き始めます。

構造上そうなってくるようです。
だから自然にバランス力がよくなる。
バレエダンサーなどは、この体型にするために血の滲むような努力をしています。
でも妊娠されて順調に進めば、体の骨格構造は自然に理想に近づいていく。
本人が「そうしよう!」と努力も意識もいりません。

そのことに気づいたとき、神様はよく考えておられると感動しました。

(妊娠中、関節を緩めるホルモンが少しずつで続けているので、
より腰椎の位置の矯正がうまくいくのかもしれません。
出産時にはその関節を緩めるホルモンは最高頂にいたり、
骨盤の頑強な関節達が大きく開くことができて自然分娩が可能となるのです)

-

でも、年々骨盤の周囲の筋肉の硬化が非常に強い女性が増えておられるそうです。
関節を緩めるホルモンがでていても骨盤の関節が緩みきれない方が増加している。
そう考えると複雑な気持ちです。

妊娠なさる前に骨盤回りの筋肉をチェックして緩めるようにすると、
妊娠中もそして出産後も安心度があがるように思えます。