施術を受ける側の人を中心に据えて出し方を変えて

料理は人によって作り方を変えるもの。


たとえばカレーライスをつくるにも
食べてもらう人により料理の作りわけをします。



小さい子供がいたらお子様用の味付けになるだろうし具も小さく切り分けたり。
大人ばかりで辛口が好きなときは、香辛料を効かせた本格インドカレー
歯が悪いご高齢の方でしたら硬い肉は入れず味付けもあっさり目に控えます。


これがもし小さい子供に激辛本格インドカレーを出せば泣き出すでしょうし、
大人に子供用のカレーでは物足りない感じがしますよね。


同じカレーライスでも、
食べてもらう人を観て作れば料理の仕方は変わるもの。
よくその人の好みを聞き出し、
食物アレルギーの有無などをチェックすれば、
もっと喜んでもらえるようになるでしょう。


お母さんの愛情深い料理の世界では、
これはあたりまえのことなんです。


食べてもらう人のことを観察して気を配った仕事をする。


そのような気配りが愛情の現われで大切です。


ですがそうすると多品種微量生産という感じになっていきます。
3世帯家族などでは、
作り手としてはちょっと手間がかかってしまうわけです。


画一的なものを同じ工場のレーンで作ったほうが、
生産物は多く作り出せるのですが、
それでは誰に好まれるものかがぼやけてしまいます。
自分のために作ってもらったという感じがもてない。


施術も料理と同じ。


どれだけお客様のお話を聞き
各人のお体やライフスタイルの様子を考慮していくか。



そうするこ施術時の相手への思いも深まりますし、
相手に必要な料理をした上で出すこともできます。


料理というものは味覚で味わうもの。
施術というものは触覚で感じるもの。


その刺激の受容器官は違いますが、
どちらも相手にどのようなカレーライスなり施術効果なりが必要かを
ちゃんと聞いてどのように料理していこうかと考えることが大切です。


あくまでも食べてもらう人や施術を受けてもらう人を中心に据えます。


基本的にそうした考えを持つほうがいい仕事ができるように感じます。


この基本を徹底するのは並大抵の苦労ではないですが。


ただ多くのお客様を短時間で対応するということではできず、
一日に対応できるお客様の人数は絞る必要が出てきますから
回転は悪くなる。
それ分だけお客様が予約を取りにくくもなるわけです。


でも施術者としてはこうするほうが料理の腕が伸びるように成長できる。