エクササイズ前にはボディスキャンを!!


フェルデンクライス・メソッドの特徴の一つとしてあげておきたいものは?
エクササイズをするときに、
まずは『ボディスキャン』という今の体の状態観察をします。


仰向けに寝ておこなうエクササイズをするときには、
床との接触部分を観察します。


たとえば頭の後ろはどこが接しているか。
首に十分な弛緩がなされてなければ
首が縮んで頭の接触部位が高くなるだろう。


たとえば背中の肩甲骨はどこが接触しているか。
右の肩甲骨の接触面と左の肩甲骨の接触面の左右の違いはないか?
もしかすると胸椎が後屈して後ろに出っ張ってしまうと、
肩甲骨の接触が浅くなるだろう。


たとえば腰と床とのスペースはどうか。
腰が緊張しているなら腰と床とのスペースに手のひらが余裕で入るだろう。
背中の全面が緩んでいれば腰と床に挟まれた手のひらは抜けなくなる。


その他にもさまざまな観察ポイントがあります。
自分で観察ポイントを増やせます。


立位では床に接している部位は足の裏だけです。
左右の足裏にかかる面に意識を集中します。
体の重みは足裏の踵側に抜けているかつま先側か。
または内側か外側か。
左右でもしいっぽいの足裏が踵に乗っていて、
反対がつま先側に乗っているアンバランスさがあれば、
骨盤がねじれるような影響を受けてしまうだろう。


観察ポイントに注意を増すことで、
脳が活性化して体の緊張に気づく。
アンバランスさを発見すれば、
それを改善するように修正を加えることができるでしょう。


ではもしこのようなアンバランスさを気づかないでいても
自動的に体が整体されるようなことがおきるでしょうか。


めったにそれは期待できないように思うのです。


実は筋肉を使う癖というものを各人ありまして、
無意識にアンバランスさを自ら作り出している。
ある種の筋肉部位の緊張癖があると、
かえってその部位の筋肉が緊張していないと不安定になったような
不安感を感じて居心地が悪くなっている。


そこに体の問題を長年にわたり持込したり、
歪みの悪化を進行させる秘密があるのです。


それをリセットするのに、
大変に有効なスキルとしてボディスキャンがあるのです。



ボディスキャンをしてからヨガをする、太極拳をする、バレエを。
それで技術の習得速度は飛躍すると思います。


それに体調を崩したときにも、
丁寧にボディスキャンをしていくと、
気が静まり体調回復も早くなる。