施術者にも役立ちます! 書籍紹介:『図説マルマ ヨーガとアーユルヴェーダをつなぐインド秘伝の身体論』

私が施術で修復部位を探すとき。
役立てているインド発祥のマルマ療法があります。


マルマ療法のマルマの詳説は、膨大なページ数を必用としますから概要にとどめます。
マルマは人体の「急所」と呼ばれ、他の場所より繊細でとても傷つきやすい部位です。
頭頂のアディパティから会陰のヴィタパなど51ほどのなかの22ポイントが、
私が勉強した『改訂アーユルヴェーダとマルマ療法 』という本に解説されています。

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マルマが損傷した箇所や度合いにより致命傷に至り、健康維持を超えた生命の維持にも関わります。
マルマは治療点としても重要で、
マルマが傷ついた後にその部位が自然治癒が進まずに悪化した状態が継続し進行することがあります。
本来、各々のマルマには重要な機能が割り当てられています。
ですが損傷状態が維持され悪化する箇所は、予定された機能が果たすことができなくなります。
同時に、マルマは痛みがとても強く感じられ耐えづらい部位として訴えられる場所でもあります。



人体の見立てをするときにマルマは役立ちます。
対処は人体の要所に散在するマルマを、ヨガやマッサージ、ハーブ、等で改善させます。
アロマセラピストならば、ハーブを使ったアロマ療法にもよく対応しており、
各マルマに対して利用するハーブの種類等、紹介されています。
マッサージ、指圧、鍼のような対処法も紹介されていますが、
私はほぼ現在はべん石温熱器の利用でそれを効果的に代用しております。
実際の話し、べん石温熱器の利用をするまえもマルマ療法は存じ上げていましたが、
使い勝手がいい反面、おもったほどの施術上の治療効果が上がらなかったのです。
損傷したマルマ位置は皮下の浅深が見つけ出せなければ成果が厳密です。
そこを見抜けて、体内に浮くピンポイントのマルマに効果的な緊張を緩める操作をしなければなりません。
単なる適当にマルマポイントを擦るだけでもOKというのでは、その部位の患部はそこから消えることはありません。
その程度のことでは損傷はいつづけるのです。。


それがべん石温熱器の場合、圧刺激と同時に強く人体深部に振動する熱刺激を通しますから、
マルマの位置が見定められずにいても浅深の層の全体をひっくるめる刺激が行き渡ります。
だからものすごい効率よくアプローチできるわけで、
まさにべん石温熱器である程度の温度の高さを維持させたままマルマの位置をさするだけ。
それは誰にだってできる程度のことですが、それでも以前のハンドマッサージの4~5倍(※当社比)、
効果が跳ね上がるのが興味深いところです!

施術を受けている方には、
「そういえば、マルマ図の上にべん石温熱器を乗せてじーっとして熱を注がれていたな」と身に覚えがある方もいるでしょう。
マルマの違和感がある部分では、私が手をその患部の皮膚の上に置いておくと、
チリチリとかチクチクとかピリピリとかビリビリとか違和感を感じます。
その感覚を捉えてからその部位の奥を手で触り探索していく過程で、
べん石温熱器の熱を90秒注ぐとか、そのときに円を描くとか、押し引きして波状の圧刺激を加えるとか、
どのような手で固定して炎症を持続して持ち続けている部位に揺さぶりをかけるかを感じ取っていきます。

すると・・・注熱90秒で、あとは何もしないのがよい、とか、
患部が骨のヘリにまで達して神経にこびりついてしまいやすい位置でもあるから注熱のときに揺動刺激を合わせようとか、
つかめてきます。
患部と真剣に全力で対峙するには、最適化したやり方をすべきですから、ただべん石温熱器をもってこするだけではないのですが。
でも「べん石温熱器を一般の方にもたせて、マルマ図を手渡し刺激する箇所を加熱したべん石温熱器で90秒ほどずつ軽擦してください」
といってやってもらうと、プロに負けないほどの冷え切った患部へ代謝が回復して治癒サイクルに乗るような改善が見られるのです。

ちょっと、、、驚きですよね。



改訂アーユルヴェーダとマルマ療法 (GAIA BOOKS) 単行本 – 2009/3/20




ここしばらく、大きめな書店にでかけていなかったのですが、
先日、髪を切りに行った帰りに渋谷東急本店のブックファーストによったら、
以下のマルマの本が出ていました。



図説マルマ ヨーガとアーユルヴェーダをつなぐインド秘伝の身体論 単行本 – 2021/8/5

マルマとは「ダメージを受けると即死に至る臓器、急所」。アーユルヴェーダでは、マルマは治療ポイントとして扱われ、その位置は秘伝とされている。本書では、サンスクリット原典と解剖学を照らし合わせ、マルマの位置を特定。また、ヨーガ、アーユルヴェーダ、インド古代武術とマルマの関連性、マルマと混同されがちな経穴との相違点を解説する。ヴェールに包まれたマルマの全貌が今明らかになる……。
ヨーガ、アーユルヴェーダアロマセラピー、マッサージ、鍼灸、統合療法を学ぶ人、必携の書!



ちょっとマニアックな本だから、図書館にはないだろうと思いましたが、ありまして。
いま、お借りして読ませていただいております。

著者であり書中のイラストを書いておられる伊藤 武氏のイラスト。
人により好き嫌いに分かれるイラストの画風ですが、多数描かれたイラストを拝見すると、
印象に残りマルマ療法への理解が深まったと感じています。


もし整体をなさっておられる先生等で、人体の急所が治療点になるという理解を深めようとか、
インドのヨーガやアーユルヴェーダを学ぼうという方々には、役立つ内容でしょう。
興味がありましたら、ぜひ、チェックしてみてくださいね!