施術ではミスアライメントという骨格上の整列がうまくいっていないところを修正しています

アライメントもしくはアラインメント(英: alignment)は、並べる、整列、比較などの意味。転じて以下の意味で使用する。(Wikipediaより)


からだのパーツを、脚部、骨盤部、胴、胸郭、首、頭などのように、
縦方向へ整列させて並べることで私たちは手を自由に操作しうるようになりました。
高度な知能を発達させて道具をつくり使うには、この条件が重要です。

私は施術前にお客様の立位姿勢をチェックさせてもらうとき、
脚部、骨盤部、胴、胸郭、首、頭などの下から上、前から後、左から右などの骨の並びをみています。

アライメント状態.png

その並び方のずれには、千差万別といえる多様なパターンがあって、
そうした並びが正確であればそれを「アライメントが整った状態」と呼び、
そうした並びが乱れた状態であれば「アライメントの狂いが生じている(ミスアライメント状態)」と呼びます。



アライメントの状態は、静止した立位と、動く姿を見ての動作診断、または詳細に観るときは関節可動域の様子を見ます。

特に数歩も目の前で歩いている姿を見せてもらうことは重要で、
その方の体内に位置する骨の並びの癖やずれなどが、
そこにたぶん問題があるなといった違和感として感じ取ることができ、
その時点で体内の骨がスケルトンで診て取れてくるのです。



その時点で、前日までそのお客様の施術をどのようにしようと考えていた流れに沿うか、
それとも、その日その場でのこれから行うべき施術の流れの図を大幅に書き換えていくか。
判断することとなります。

カンペキにアライメントが整えられた状態の人は、私はいままでお会いしたことはありませんが、
もしそういう方がおられれば、私には神にあったかのように感動することでしょう。
あたかもクンダリーニヨガでいう、クンダリーニも整えられて体を自身で調べ整え続けるような、
きわめて安定した優れた身体におけるパフォーマンスを発揮されることでしょう。
それって、並の人物では不可能がたやすくなさられるほどのことでしょうか。。。

対して、私を含め多くの方々がアライメントの狂いが多かれ少なかれ生じております。
私の施術ではそうしたミスアライメント状態を生む主因を見定めて把握していき、
そことの関係から遠方までその乱れが影響として伝播した部分をも解き拭いながら、
徐々に現状のミスアライメント状態からの改善をはかるということをしております。
いわば、身体の部位の並び替えをして整列させるお手伝いをしているわけです。

そして昨今では、筋骨格系の並びがどのように乱れれば、血や津液の流れの滞りを生むという見立てのみではなく、
それが経絡上の気の流れの問題をおこすことで様々な内科的な問題をも引き起こすような様子を秘めているという。
そういった内容について、少しずつ勉強させていただけるようになってきました。
これは使いこなせるような理解の定着が起きるまでには時間が必要ではありますが、
それぞれのお客様が何らかの経絡上の問題を生じたらそこを徹底して学んで記憶をしていくというようにしてから、
徐々に抽象的にしか感じられず覚えが悪かった経絡上の貴重な判断資料の内容が具体的な理解に落とし込めるようになりました。



つまりミスアライメント状態もいくつかのパターンがあり、
そのパターンごとにどの経絡の滞りが起きやすいかの傾向があります。
そういったことを解説してある専門書は既出されていますが、
自身でそこが大事だと実感できるまではその本の価値もわかりませんでしたし使いこなせていませんでした。

またミスアライメント状態が明瞭にわかれば、
縦の並び、横の並び、前後の並びの整列の具合は重力という重みによりまとめられています。
お客様の筋の質や仕事等の日頃なさっておられる緊張した姿勢の様子を参考に頭に入れておき、
「~もしも、現状でアライメント修正をしなかったらどうなるか?」という推測を立てています。
現状のアライメントから次のステップへと向かう流れは重力との影響に絡めてみるとおおよそが見当がついてきます。

骨格の水平や垂直の軸が傾斜したりねじれるような状態のミスアライメントにより、体内ではつっかえ棒のようなものをつくり整列の乱れを修正します。
傾斜やねじれが起きた体のブロックは位置のエネルギーの高さから重力により下方へと滑り落ちていくもの。
そうした体のブロックの滑り落ちが起きないようにする補佐役として筋緊張状態を作り出してつっかえ棒をつくる、
それが凝りの大部分を占めているのです。
それなのでそのお客様のミスアライメントでおきている骨組みの並びの乱れをどう支えるかを推理していけば、
どこに凝りをつくっているのかはみごとに言い当てることができてしまいます。

ちなみにそういったつっかえ棒をつくるような筋緊張をさせっぱなしの凝りができると、
そして特にその部位が経絡線を踏むような位置にできれば、
経絡内のスムースに流れるべき気の運行は妨げられます。
そうした気が滞る場は「痛み」を特に強く感じるようで不調を訴えられることが多くなります。