そして数回ワークをお受け頂けなければお伝えすることができないことも多くあります。例えば、女性のクライアントの中に右の腰が腹部を強く圧迫していて外腹斜筋が短くなりすぎて硬化している傾向が強い方の場合には大変子宮内膜症などになり易いパターンで、すでになられているケースもおおく、またはこれからそうなっていくだろうということが予想されることがあります。
私の考えでは、上記のような気付いたことがかなりの量に上ります。しかしそれらのことを初回のワークでお伝えすることは、普段付き合いのあります友達でその方の受け止め方を予想できるクライアントになって頂いたときだけです。
たいていが私の方でそのようになっているリスクを解除できてから「実はあの時の状況はこれこれこういうことでした。その危険性はもう除去してあります」とお伝えすることがほとんどです。そして「あなたの身体の使い方のパターンではその様になってしまうリスクが多大にありますからその傾向性を除去するように努力してくださいね」とアドバイスをしています。または、そのことを口に出して説明する間でもなく、行動のワークなどですでにもどらなくていいだろうというときには特にクライアントが「実は〜」ということで説明を求めてくるまで説明しないこともあります。もちろん僕の方で対処できないだろうことを感じたときにはそのことをすぐに伝えてますし、私のところではX線やそのほかの検査機器などを所有することもできず当然それらは西洋医の優れたものに頼るべきだと考えていますので、そうするよう勧めます。
個人的には、このクライアントに結局お伝えすることができなかったことが、後になって気がかりになってしまうことがあります。また、ワークを数回行い身体が解放していくことにより、身体状況がよく理解できるようになってはじめて僕も気付けるようなことも多くあります。
しかしながら「あなたにはこんなリスクがあるんですよ」と、とうとうと語るというのも説明する方も、まだ身体状況が深く理解できずにある程度のあたりがとれている状況で説明するのも単にクライアントへ要らぬ心配をかけてしまうことが多く滅入ってしまうことにもつながりますからやりたくありません。それに非常に悪質な営業トークにも陥るし、その様に取られることも心外ですから。