側弯症などの不都合があれば、
肋間筋が凝り固まり肋骨が蛇行して頭頂を上に押し上げる動きができない。
そのために多くの場合では頭をスカイフックと呼ばれるような
うまく首の骨を積み上げて耳と肩のラインが垂直になるようにはできない。
多くの場合はあごが前に出てしまい首の前の筋肉を硬化させて
必死に頭の重さに耐えて苦しんでいる。
側弯症や胸椎後弯症および漏斗胸などで不都合を感じておられる方々に、
幼少のころの簡単なアンケートや質問を投げかける。
するとハイハイをあまりしていないことが多いことに気づく。
赤ちゃんがハイハイをする姿を観察する。
お尻がよく振れている。
胸の肋骨がしなやかに蛇行する。
右手を前に伸ばすときは左側の肋骨が縮み右側の肋骨が伸びる。
肋骨で背骨を動かすことでスムースな蛇行が可能となる。
この背骨の蛇行運動を幼少児に十分ハイハイしていると、
左右の肋骨体側が等量伸ばされて左右の体側が均等化する。
ハイハイで背骨の蛇行運動を体が身に着けていれば、
立つ姿勢に移り変わったときにも体側を交互に縮めて緩め、
頭頂部を上へ上へと持ち上げることができる。
頭頂部がなぜ上へ持ち上げられるかというと、
ハイハイでは進行方向が頭頂方向だったことを思い出せばわかるはず。
このハイハイの動作プログラムを体に叩き込んで、
無意識にそれができる人は肋骨や体側が柔軟です。
また多くのアレルギー疾患をお持ちの方々は体側が硬いと同時に
胸肋関節のずれや胸椎後弯などの影響で胸骨に過剰な詰まりや開きがある。
このような場合には体側を緩めることが必要です。
ただ過剰に固まっている人はストレッチで緩めようとしないほうが無難。
筋膜マッサージのずり圧なりオイルマッサージなり、
ストレッチポールにうすでの毛布を挿んで体側を乗せてころころ解いたり。
そのような方法がよいかもしれません。
リズミカルで左右均等な背中の蛇行運動ができるようになると、
体は柔軟性を取り戻してより健康体へとステップアップできるでしょう。