『病は気から』 メンタルがカラダの手綱を握っている!

いま、私が図書館から借りてきて読んでいる本。

「病は気から」を科学する

「病は気から」を別の言葉で表現すると、
「カラダの疾患は、こころや気持ち(思い込み)によるプラシーボから」という側面に迫った力作。


そして、今日。

本日の施術のお客様が、カラダがやわらかかった。。。

私がカラダの硬さでは多くのお客様を観てきたが、
こちらのお客様は東日本では一番の硬さであった。

そのため東の横綱という地位を占めていました。


そのお客様のエピソードとして、
私が施術を休業中に整骨院へマッサージを受けに行ったとき、
何名か施術者がおられるところで新人さんがその日は担当していただけたそうです。
新人施術師さん「こんにちは。お客様のお身体、硬そうですね。指が折れてもがんばります!」的な元気いっぱいの言葉がけ。
ただその言葉を小耳にはさんだセンパイ施術師。
以前にそのお客様の施術を担当したのでしょう。
「指が突き指程度じゃ済まないから、安易な発言はするんじゃないぞ。こらっ!!」ということ。

真摯にお客様に向かい合う施術者だからこそ、文字通り、普通の人とは一線を画すため、
押してもひいても何をしてもがちがちで緩んでくれないさまに、恐怖を感じただろう。
突き指してしまうほどに指が腫れ上がるほどがんばったが、
自分の力量では解けないという申し訳なさ、そして一歩引いて感じる敗北感。

この表現は誇張ではなく、私がこちらのお客様のお体を初めて施術で接しさせていただいたときは、
突き指程度ではすまない硬さであった。

 

そのお客様が、本日、お体が柔らかかった。

 

そのことに私も素直に現状把握をした通りの現象が起きているとは信じられなくて。
どこかに表面に現れていない何らかの課題が潜んでいるのではないか??
カラダの隅々をくまなく探索し続けました。


いつもよりも格段に筋肉がやわらかい。
ラクルです。

どこかの主たる問題個所が一点深々と入るとき、
カラダは微熱を帯びて柔らかさを増すときがあります。
そのときは気を付けなければならないシビアなときです。
そうであればいけないので、隅から隅までチェックにチェック。

ただひとつ明るい面を観れて、ほっとしました。
起立筋の1側線(脊椎の棘突起のすぐそばに位置する縦ライン)は鋼鉄のような硬さを示す部位は散見される。
ただ2側線、3側線は、長時間、ホットストーンを敷石を長時間当てておいたからという点もあるのだが、、、
やわらかさが現れていた。

「あっ、ほんとうに平素の生活レベルで筋弛緩してるのだな。それはなぜ起きたのだろう?」
そんなところへの追求心に変わっていった。


それからお客様が語っていただけた言葉に、
その理由の一端を感じ取ることができました。


以前、情報処理能力にたけていたため、
山のような仕事を詰め込んでも瞬時にさばけていた。
やりたい仕事があれば、睡眠時間を削ってもがんばっていた。

だが最近は目に問題がでてしまって、
情報が目に飛び込んできてくれなくない。
仕事が進みづらくなってからは、
しっかり睡眠を日々とるように心がけ、
カラダを休めることを大事に考えるよう変わったといいます。
それはいわば、
こころがいつも過緊張状態でアドレナリン投与し続けていたところが、
目が見づらいから休みをとる自分をゆるそうという気持ちの変化を産んだ。

本日のお客様の脈状を診れば、決して元気な状態だといえなず、代謝は滞って疲れは蓄積している。
カラダのゆがみのパターンとして、左右の脚長差が右が長くなるという形で胸椎の曲がりがでていたため免疫力も落ちている。
他にも8つほどの課題とすべきところは見つけたが、
それは施術で対応できる部分で言葉に出して指摘をせずに治しました。
多数のネック部分を告げられると、人の心はへこみだすのが常です。
施術家相手ならば冷静に自己客観視できるのでへこみも少ないと思いますが、
一般的にはそうではありません。
なのでメインどころの3点~5点以内に課題部分の指摘は制限してちょうど。
なかには課題と言えるようなところの指摘を受けることでへこみ過ぎる傾向があれば、
つたえる言葉をさらにオブラートに包んでおかなければ、
後々に告げられた客観的事実も改善課題として受け取れずにネガティブな印象として定着されてしまう。
こちらのお客様には、率直に状態をお伝えできる方です。


だがそれでも以前よりは、だいぶ体の状態がいい。


カラダを酷使してきた手綱を緩めて、
こころを本当の自分の身体に負担を強いないマイペースを選択することを許したとき。
気持ちの緊張がするするとほどけてゆき、カラダがそれにあわせて緩みだしたのかもしれません。


そんなところからも、
「病は気から」という、カラダには強烈なストレスをかけすぎていたから整骨院の先輩が真顔で新人の軽口を制したほどの硬さになれたのです。
そこには気持ちが急いてがんばれよ、もっとやっていかなきゃだめだよと無茶ぶりをし続けた結果から尋常じゃない体を作り出してきた。
つまり体に対して10の負荷がちょうど休めが回復できるものだったのだが、
それが20も30もの負荷をかける前のめりな自分を意図的にしてきたという本人。

それがこのほど気持ちが変わって、
カラダを休み休み使って無茶はしなくていいんだと、
ゆるキャラをよしとするよう超えられた、今。
つまり体に対して10の負荷がちょうど休めが回復できるものだったので、
10か12ほど程度の負荷でセーブをするような生き方に変えた。

自分の身体に耳を傾けやすくなってきて、
そこからの対話から適量の負荷にとどめることができるようになった。


とにかく、急いた気持ちが前のめりに走り続けてカラダに負担を蓄積し続け、
筋硬直が凄まじくなって東の横綱といわれるほどとなった。
体質が筋肉を固めやすかったというわけではなかった。
メンタルがカラダの手綱を握っての影響から、カラダの筋緊張を作り出してきたということが、
お客様も、そして私も理解することができました。