腎臓は、心臓とためをはるほど血液循環の重要臓器なんですね

NHK教育で生物についてやってまして。
内容が人体内臓の一部である「腎臓」についてでした。

私自身、生理学の本は読んでいるものの、
改めて番組でわかりやすく解説されると。
ふむふむと納得できるところが多くて。

確か心臓から消化器と肝臓に向けておくられる血液総量はだいたい28%。
対して内臓のひとつとして存在する腎臓におくられる血液総量は23%。

大腸や小腸や胃やらその他が、28%の血液を適宜分配しているということだから、
腎臓の単体で23%の血液が送られるというのには心臓と腎臓が血液の代謝に深くかかわることを意味しています。

血液循環の恒常性が整う条件に、
心臓の機能の正常であるだけでは成立せず、
腎臓の正常な機能発揮があってのことといわれる所以です。


他の腎臓の興味深い特徴として。
たとえば肝臓は、それを構成する代表する組織が3つほどであるのに対し、
腎臓は、たしか18ほどもある
←メモしてなくて違う数字かもしれないが、^-^;;;)
他の消化器等の臓器に比べて圧倒的な複雑な機能を多くの違った組織が支えているのが腎臓という臓器だとのこと。

血液循環を正常に保つには心臓と腎臓の両方を観ることだというのは、
普通にそういうものだと端的に頭に丸暗記していたものの、
腎臓は脳と匹敵する高レベルなやりくりをする臓器だということをテレビを視て痛感しました。
映像内で解説している研究者の方が、脳と同程度の緻密な機能性を持たされている臓器は腎臓しかないと述べたことばに説得力がありました。

というと、、、、、。

最近、血液の循環が滞るようであれば、脳内の血流が乱れ脳機能の発揮を妨げる要因になると思って、
心臓周りの胸郭に生じていた肋間筋の委縮固定による可動が制限(特に胸骨周囲に位置する肋軟骨の変位)されたりといった部位に対し、
独自のリリース法を考案しながら丹念に見ていくようにしていました。



それはそれで大切な欠くことのできない循環器機能向上の要因ですが、
腎機能の問題については、そこまで腎臓を機能的に働きやすい環境を整えようといった考えをもって動いてはいませんでした。

そのような点が手ぬかっていたことに気づきました。


大腰筋と腎臓.png


ボウエンテクニックというテクニックでは腎機能を改善させるテクニックがあります。
お客様がうつ伏せになる状態で、施術者がお客様の片方の下脚を90度立てるようにします。
その下脚を外側にが向けて倒すと同時に下脚の反対側の腎臓の位置に手指をあてた手を動かしてアプローチをします。
「これは腎機能を改善させる効率的なアプローチですからね。やる前に臓器の上に手を添えて熱がないかなどみます」と、
ボウエンテクニック講習会で習ったのです。
それからお客様の状態を観て、腎機能が疲れがあると腎臓上に手をかざして熱がこもっていたり冷えて感じられるとき、
こちらのアプローチをすることはありました。

ただ腸骨が前傾しているお客様の場合、生理的に腎臓裏手の部位に鬼のように分厚い筋肉の凝りを貯めているものです。
すると、正直に言って、単純にボウエンテクニックのやり方を単体でやってみても歯が立たない。
つまり腎機能が向上するようなよい反応が起きている状態の変化がみられません。
これは大腿直筋を使って歩いてしまっている日本人の独自の歩き方の誤用から起きるものなので、
日常的に歩くだけで腎臓裏の筋肉を不用意に委縮させて腎臓を斜めになる状態をきつくさせ不要な圧迫を加えてもいる。

そのようになっているかどうかは、大腰筋の状態を触診でみれば一発でわかります。
そして大腰筋は腎経という腎臓に肝経の深い経絡に関係する筋肉なのです。

大腰筋が委縮してがちがちな感じであたかも骨のように硬くなり始めれば脊椎の椎骨が腰椎の椎間板の可動が失われる。。。


そうか、、、。


左右どちらかの大腰筋が委縮しっぱなしで硬化が恒常化すれば、
経筋の関係で腎経の経絡をもつ大腰筋が腎機能を制限させる作用をあたえるでしょう。
大腰筋の筋肉のコンディションをみることも腎機能の状態が良好かどうかを見分ける手段になるんだなと。
その操作はいつも施術中で大腰筋の状態を観て、腎機能の改善には大事なんですよといいつつ、
それを改善させるという通常のボディワイズの施術中のルーティンって、よかったんだなと実感しました。



大腰筋って大腸や小腸や内性器や胃の裏手といった腹部の内臓裏手に位置する筋肉で、
肩や腰の筋肉のように直感的に直接そこを触ってみて硬さを確かめるというわけにはいきません。

ただ気になることがあるのは、昨今、というかちょっと前に大腰筋ブームがあったのですが。
そのときに、、、大腰筋を直接触って状態をチェックしていく方法とか、、、までは解説していることは、
あまりなされていなかったような気がします。
もちろん私がすべての先生方の指導を知っているわけではないのですが、
私の知り合いの施術者でさえ、大腰筋の状態を正確に全体像を触って把握できる人も一部だといくことを知りまして。

大腰筋のコンディションの良し悪しがわかっていないまま、どのような改善へ手を出しているんだろうかということでして。
大腰筋を伸ばすためのストレッチ法はありますが、それをしていいのは大腰筋の硬化が進んでいない方が成果を得られるものでしょう。
すでに大腰筋の硬化が進んだ方がストレッチをしていけば、
その大腰筋は緩むどころか炎症を強めて状態の悪化はまぬがれません。

大腰筋の状態がわかっていれば安全な改善のアプローチを選択していくノウハウはあります。
ですから自分のリアルな大腰筋の状態がわかってから手技操作するのは施術者としてあたりまえですし、
それはセルフで自分の大腰筋を変化させるつもりなら自分でその大腰筋のコンディションを知ってからするべきでしょう。
それをしないでやりすぎれば下痢や便秘になることもあるし、ぎっくり腰にもなる人がでてくるんですよね。



ということで。

腎臓の状態と大腰筋の筋の柔軟性と正しさとが一致して健康状態が表現されていることでもあります。



そのようなところから、腎臓の大切さを知り、それを筋肉的に見守るためのアラーム筋として大腰筋の健康を観るという視点が。
もっと一般的になればいいと思った次第です。

なので、もし、施術を受けにきたときに大腰筋の見方を知りたいとお客様がおっしゃっていただければ、
どのような姿勢でみれば見やすいかなど実地でお伝えしますので。
気軽におっしゃっていただければ幸いです。



またこれは全くの余談ですが、軽度認知障害から認知症になられた方を、幾名か存じ上げておりますが、
確かに腎機能がすこぶる調子がいいという方はいなかったのです。
どちらかといえば腎虚といえる方が多いようでした。

個人的に私自身、腎虚の性質を生まれてこのかた持っているものですから、
本能的に自分の体質は認知症になりやすいと感じているのかもしれません。
それで脳機能障害を改善させるハーブ(ゴツコラやバコパモニエリのような)を必要と感じたのかも。
自分の腎機能を向上させるために大腰筋をしっかりコンディションを整えることが大事で、
さらに精密に大腰筋の使い方や解き方を探索していこうと考えています。




それにしても、さっこんのNHK教育の生物って、
想像以上にわかりやすく内容も濃い物になっていたんだって知り驚きました。
NHK受信料払って、直接、元が取れた気がした。^-^;