『あっ!感情面での折り合いを付けてもらえばいいのかも』
そんな言葉がぽんっと口から先ほど出てきました。
人は慣れないことや未知のものについて大きな抵抗を持つものです。
そこには...
「それは難しそうだ。複雑だ。自分に合わない。...」
などの気持ちがあるからです。
『心理的な障壁』と呼ばれるものです。
勉強して語学を学ぶとき。
時間をかけて勉強をした経験は大切。
あとでその勉強内容に触れたとき、
親しみを感じ再学がことのほかスムース。
不思議とブランクがあったとしてもOK。
慣れ親しんだ経験が知識獲得を促進したのです。
『心理的な障壁』が消えて受け入れやすく変った。
難しい学問は後になっても難しいでしょう。
内容が簡単になる訳ではありません。
しかし「自分に合わない」という言葉のボリュームが小さくなる。
素直に自分が得たいものをもらえる姿勢に変る。
これが大切なのでしょう。
学習や仕事をするときには、
どこまでこの心理的な障壁を取り除くかがカギになります。
自分の心うちで折り合いを付けるという作業かもしれない。
ユダヤの『知恵の樹』をご存じの方もおられるでしょう。
【ヘセド】という感情面で折り合いをつけるステップに相当しますよね。
感情面の折り合いがつかない場合。
知的面では折り合いがついているので進もうとするが、
感情面では折り合いがつかないので足を引っ張られる。
この二つの側面が協調したときに勇気と決断ができる。
だがそぐわなければちぐはぐとした考え方をして、
空中分解的な結果に終わることが多いといいます。
知的面での折り合いを付けるのは上手いが
感情面での折り合いを付けるのが苦手な人。
頭の中では急速に計算して同じ解答を何度もはじき出している。
だがその解答に対してイエスとノーとの間を行き来してさまよう。
自分では進みたい気持ちがあるのに進む事ができない自分に戸惑う。
そのような迷いを抱く友人と話をしていたときに、
「感情面での折り合い」という言葉が脳裏に横切りました。
感情面と知的面がセットになり勇気と知恵を振り絞る。
これこそが彼のあるべき姿だと思います。
話を突っ込んで聞いてみると、
彼の過去の小さな失敗が基で、
人に責められた事があるという。
『勝手な事を実力もないのにしやがって、責任取れ』と。
心ない言葉の刃がずっと胸に突き刺さっていて、
今も血を流しているよう。
ですがそのときのその事件が、
彼の一生を迷宮に迷い込ませるほどの重要事項かどうか、
冷静に考えてみました。
もちろん取るに足らない事だったと気づいてくれました。
感情面と知的面のベクトルが建設的な事に向かうよう、
イメージをふくらませていき楽しい会話をすることができました。