足を利用したマニュピレーションも視野に入れてみる

手と足では足のほうが力が出せる。
その力の差は大きい。
強い力を発力すべきときは、
足をどううまく使うかが鍵となるときがある。


手や手先のほうが繊細に意識が振り向けられる。
精密な施術に向いている面も多い。


だがケースバイケースで手での対応すべきときと足での対応が必要なとき。
これを場合わけしたほうがよい。


例えば脚部の脛骨と腓骨の間にある前脛骨筋。
硬くなれば二本の骨を完全に癒着させてしまう。
ここを手でリリースを行うとする。
前脛骨筋を押圧。
だが表面部分しか緩むことはない。
石のように固まったときは表面を触られるとシンスプリント状態だ。
触られるだけでも痛みを感じることさえある。
だから解けない。
じゃあ解かなくてもいいのかといえば、
このような硬さが自然に消えることなどほとんど考えられない。
ここから膝を悪くしたり歩き方や立ち方を理想から程遠くする。
長い時間をかけて手での対応を考えて試行錯誤しました。
梃子を利用したり必死です。
ですが今のところの実感では、
手でリリースを行うだけでは改善効率が悪いように思えます。


足を巧みに使うように工夫しだすと改善効率が向上してきました。
脛骨と腓骨の間にある骨間膜を緩めるようにした。
それで改善効率が大幅に向上したのです。


これは手を使ったアプローチと足を活かしたアプローチの差がでる好例だ。


だが他の人が見たら『えっ?!』と驚くような足を活かした技。
異論さえ唱えられかねない。
だが実際に効果測定を私は何度も何度も繰り返した。
安全性についてもそのときに改善につぐ改善をした。


だからその面では合格点に達しているだろう。


だが足を使うときにワーカーの身体を支えるための支えがなくなる。
両足でバランスをとって身体を支えられなくなる。
片足が支え、片足が発力。
この場合発力が脚の力という非常に強いものだから、
その力を受け止める支え足の負担が大きい。
手で圧をかけて両足を地面につけたときの5〜6倍もの肉体的負担を感じる。


足でアプローチするときも、
手で行うほどの繊細なタッチが要求されている。
力任せで足を使えばいいものではない。
そのときの注意力は手でマニュピレートする数十倍も必要だ。


結果それらが私の身体にダメージとして残り蓄積する。


ここに難しい面が出てくる。
要研究。