目はことのほか酸素消費量が多くって

眼疾患 

眼にはいろいろな病気があり,眼精疲労・仮性近視・結膜炎・
トラコーマ・ものもらい・白内障(しろそこひ),緑内障(あおそこひ)
その他アレルギーや種々な原因の視力障害など,最もデリケートな器官
だけにその様相も複雑です。


眼の酸素消費量は,組織重量当たり最も多く,肝・脳の3倍にもなります。
これってすごいことですよね。


肝臓は腎臓と共に臓器中最も酸素消費量が多いために,体内の酸素量が不足し,
酸素の奪い合いになると,生命維持に関係の少い眼が一番に犠牲になる。


目と肝臓の深い関係については、
肝経という経絡について概要を知っていれば、
さっと思い浮かべられるものでしょう。
このような酸素消費量という生理的な要因が背後に着目すれば、
見えてくるものがあったんですね。


 また疲労が肝機能を低下させても,眼にすぐあらわれやすく,
眼を酷使することは肝腎機能に悪影響を及ぼすことになります。

そして今度は目が疲れ過ぎたら肝臓に問題が出てくるという。
肝臓から目に影響が及ぶだけではないようですね。
逆に目が問題を生じれば肝臓にもダメージが及ぶ。


つまり体全身にめぐる酸素量が十分でなければ、
酸素を大量消費する臓器の肝臓も、
そして目も問題が生じてしまうのですね。


そのような相互関係について、
初めて聞き及んだときには
よくできていると感動しました。


絶妙に両者がシーソーゲームの釣り合いを取って存在させるべきものだと思います。


だから血液がふんだんに体の内側を巡り巡って毛細血管にまで流れてくれておれば、
肝臓も目も、調子がよさそうな感じもしてきます。


体の全身に流れる酸素を豊富に含んだ血液が循環するように。、
その状態で目がうまく機能してくれるということになります。


つまり酸素をふんだんに含んだ血液を全身に流すようにする。
全身が血流停滞を起こさないようにしておくことも大切です。
そのような土台の上で、
目や肝臓にも血液が潤沢に回っていくのですよね。


そうなるとある場面では、
目をよくするためには全身の血流を改善させておくことが下地に必要となります。


目は心の鏡というようなことをいいますが、
目は体全身の血行状態をみることもできる。


そのよう考えてみると面白いですね。


ちゃんと全身の血流を改善させて肝臓が賦活化されてきたとします。
すると目に関係する緑内障を含め、
様々な臨床にて改善するケースがでてきます。




ただ、もちろんといいますか、
肝臓が改善すればたちどころに目がよくなるかといえばそうでもありません。
影響力の大きさはピカイチかもしれませんが、
経絡的に考察すれば、、、


肝・胆が最も重要なのは当然ですが,
腎・膀胱は体液状態・自律神経との関係で,
よく証にあらわれます。
酸素導入と排泄の肺・大腸は,のぼせ眼にも大切です。
大腸経の曲池は眼精疲労の治療点になっています。
 ショックや心因性の視力障害に心・小腸が出ますし,
食事性,糖尿病などから脾・胃,眼圧が高く眼の奥が痛むといったことは心包三焦にあ
らわれます。


というように全身に行き渡るようなほどの経絡に影響を及ぼすようにできています。
そこで目は体全体の状態をあわせて表現できるような擬似検査ツールになるという。


面白いものですよね。


ちょっと話が飛びますが、
虹彩という目の一部の状態を見て、
体全体の状態の善し悪しや病の様子などをある程度観ていれば、チェックできます。
こちらも使えるようになれば非常に有益そうですね。


ほんと、目は全身の鏡なんでしょね。