『なぜ高くっても買ってしまうのか』を読んでみて

アメリカの最近の消費動向。
高学歴で晩婚、少子化傾向が強くなり、
自分の暮らしを楽しむことにお金を使うことができる
可処分所得が多い者が増えた。

だから自分を幸せにしてくれるものに対しては、
手の届く範囲内で高価なものを買う。
だからといって浪費家となったわけではなく、
興味の薄いものはウォールマートなどの、
大規模ディスカウントショップで安価なものを選んで買う。
そこで節約をして、自分がお気に入りで思い入れが深いものにお金を使う。
そういう経済動向が顕著になってきているそうです。

商品やサービスに取り入れたテクノロジー、デザイン、性能、機能は、
すばらしく気に入るもので、
それを使うことでベネフィット(利便性)を強く感じる。
この商品を手に入れるならば、
子供のころから情報を得て育った目が肥えたお客たちは、
一般的な平均レベルの価格帯製品以上のお金を支払う。
このような商品やサービスを、
『ニューラグジュアリー』な商品などという。

このニューラグジョアリーな商品が投入されるようになると、
中間層の価格帯商品が売れなくなる。
お金をセーブするための対象として、
安価な商品であるか、
お気に入りのニューラグジュアリーな商品が選ばれるから。

そして日本でもその傾向が強まっています。

ボディワークなどの業界でも、
賢い目を持った人が多い。
活発な情報交換がなされるようになるだろう。

するとやはり平均的なサービスの提供をしている印象が強い商品は、
より安くそのサービスを提供するコンセプトをもって伸びた企業へ流れるか、
一気にニューラグジュアリーな価値を主張できるところへ流れるでしょう。
中間層商品が減退するよう変わっていくのでしょう。

ニューラグジュアリーで生き残りをかけるために、
以下の8つのニューラグジュアリーポイントが語られています。

1.決して顧客を侮らない

2.価格-数量の需要曲線を崩壊させる

3.真の「ベネフィットの階段」を創出する

4.絶え間ないイノベーションと品質向上により、完璧な体験を提供し続ける

5.ブランドの価格帯やポジショニングを拡大する

6.バリューチェーンをカスタマイズして、「ベネフィットの階段」を提供する

7.従来とは異なるマーケティング手法を用い、ブランド信奉者を通じてヒットの種をまく

8.アウトサイダーのように当該カテゴリーを攻め続ける

参考になります。