セラピストをなさっておられるお客様に、
「仕事をする上で、<メンタル面のアドバイス>をするとき、役立ちそうな一般書はないですか?」
そのような質問を受けました。
とても読みやすい本がいいだろうと思い、
カウンセラー、セラピスト、コーチだけでなく、
ビジネスリーダー、教育者など、人によりよき影響力をと願う方々におすすめの本として。
いろいろ多数本はあるものの、
以下のミルトン・エリクソンという催眠療法家として知られる精神科医、心理学者の愛弟子。
ビル・オハンロン氏の著書を推薦させていただきました。
ビル・オハンロンの他書では本格的な論述書のようなものも多いが、
こちらは一般書レベルにて、わかりやすさを大切にしております。
カウンセラーやコーチとして、
または整体や他施術等をなさるセラピストの立場からも参考になるものの見方が紹介されている。
たとえば、
「よいわるい関係なく、周りの人々を学びのモデルにしましょう」
という項がある。
人間は他の動物と決定的に違うところがあります。
それは他者の経験から学ぶことができるというところです。
自身の流儀にあわないとき、
「あいつはこんなところが悪い!なってない!」と腹を立てそうなシーンがあったとします。
相手の価値観や今いる立場や環境などを共感できるほど関心を持つ以前に、
相手の表面上の表現から考えをすべてわかったつもりになっている人です。
感情に任せて腹を立てれば、その後の縁も切れるでしょう。
そして相手の経験からなにも学ぶことができないままです。
それが、たとえ他の人が怒りを感じるシーンでも、
腹を立てない人もいるのです。
腹をたてる必要はまったくないと、真剣に語る人もいるのです。
それは相手に対して
「どうしてあの人は、そう思ったり考えたものだろうか。
どのような経験を今までしてきたからそうなったのだろう?」
と、そこを真剣に知りたいという気持ちになれる人です。
そうやって、他者の経験をうかがうことにより、
自分の成長につなげようとするならば、
どんな人からでも学ぶことができます。
すべての人を教師と思えということば通りの実践ができるように、
成長をうながすためのモデルとして、人への関心を抱くスタイル。
他者への怒りが収まらないようなクライアントのコーチングをする。
そのようなときに怒りの矛先を学びの糧へとフレームを変えていく。
そのようなときに使うのですね。
本書から読み取れるものは、
そのようなコーチング上でも使える解決志向アプローチとしてよく使うアドバイスだったり、
さり気なく「そうだなぁ・・・」とうなづける含蓄のある目からうろこがはがれるアイデアだったり。
一読で読み終えて終いにするのではなく、
自身の信念を生きやすさを増すよう繰り返しページをめくり
ビル・オハンロン氏の語る言葉に共感してみたいところです。
それでセルフコーチングをしているかのような成果も出ますし、
フレーズが勝手に口をついて出るようになれば、
セッション中にお客様に送る心に残るアドバイスにもなるでしょう。