【最重要課題】左手の脈におこる弱化異常と胸郭変位が本能的な呼吸を妨げる組み合わせ。それは・・・


左右の手の脈の不均衡があれば、要改善です。
そこが改善できなければ、いずれ何かのネガティブな状態を受け入れるときがきます。
そうすることを避けるための【最重要課題】が、透けて見える。

 

 

深層部を通る動脈を脈診でチェックすることで体の最奥で起こる課題を知ることができます!

 


去年の夏から脈診をするようになりました。
それ以前は右手の脈をみることは、ときどきありました。
それはある先生から脈診の手ほどきを得て、
あとは自学自習です。
脈診は独学は不向きな技術で、必死に本にかじりついても不案内なところが多く、
結果、脈診を重視することはありませんでした。

 

ですが脈診講座受講中に気づいたあることがきっかけで、
脈診で高度な診断をする以上に「これこそ大事だ!」と感じたことがあったのです。

 

左右の手の脈を診て、左側の脈状態が悪化している方がおられるということです。

それは隠れた身体内部の偏りが造り出した身体の左右のゆがみからもきています。
そういった手で脈をみたときの左右の脈の違いを、以前は気づけていなかったのです。


ですが左右の手の脈の状態の不均衡さが、血液循環上の重要な意味があると気づいてから、
気血の流れが左側脈状が悪化傾向にある方の体の内部を透かして感じた概念が、
がらがらと音を立ててかわりました・・・。

かなり危機感を感じざるを得ない人体内部の気血の流れ図が、
私の頭の中に描き出されていったのです。



左右の手の脈状態が不均衡さが大きく出ている方にとって。
その状態を放置するのは、けっして良いことではありません。

左腕を通る動脈を圧迫している危険があることを理解していただいて、
その問題を自身でケアできる方法を学んでいただいて
ベン石温熱器の利用でしっかり改善してほしいというところに目を向けおります・・・。

そのツールのご提案が、以前、スモール型ベン石温熱器をお客様自身が使って日々のケアをしてほしいとブログに書かせていただきましたものです。

 

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中医学を学ばれた先生から『脈診』を、
受けたことがある方はおられるでしょうか?

あなたが、漢方医鍼灸院等にお通いいただいた経験があれば、
診ていただいたことがあるかもしれません。

橈骨動脈という手首の動脈に触れて、
その動脈内の血の流れる様子を観察します。

 

脈診の位置.jpg

 

そのときに気になることがありました。


私が去年脈診講座を受講中に先生に質問をしました。


「左手と右手とでは、脈状(脈の状態)が違いすぎる人が多数いるのですが、なぜですか?
 特に左手の脈状が思わしくない人がいるんですが・・・」

残念ながら、その時は私がまだ脈に関しての理解が稚拙だったためか、
先生の解説をお聞きしても理解ができなかった。
それで、あとは自分への課題として持ち帰ったのです。


右手は脈圧も脈の位置も平脈といいいい状態だというのに、
左手は脈を流れる血が少なく弱い様子で脈管がふにゃりとしている。


左手脈が弱化.jpg

 

 


右手側の血流が順調に見えても左手の脈が悪い場合、
多くは足部への血行不良を起こしており(末端冷え性)が頻出しています。
そして割合として何らかの体調不良や疾患を負う人が多いようです。

一見すると右手側脈状は悪くないから心臓は潤沢な動きを示すようだが、

手放しで喜べないことがわかります。

左右の脈を診て健康状態を推測する参考にさせていただくようになりました。

 

 

左脈状が思わしくない方の体表温度イメージ.jpg

 

では、なぜ左脈状が弱化するのでしょうか?

 


そこで、シンプルにひとつ、仮説を立ててみた。


<左手の手首にある橈骨動脈に至る前の位置で、その血管が物理的に圧迫されて血が止血されて流れが制限されている>

というものです。


ならば、どの位置で止血が成されて血流悪化を招いているかを考えると。
左手が全体、芯が入っているような硬さに至る人も多いのですが、
そこはいったん置いておいて。
しっかりチェックすべきところに焦点を当ててみましょう。


左手の脈を止めそうなしこりの個所は.jpg


腕に流れる動脈の首の部分は斜角筋の筋の隙間を通る。
そのため斜角筋が凝れば、その凝りが強まった筋肉が血管を圧迫し血流悪化へ導く。

腕に流れる動脈の肩の部分は小胸筋と第一肋骨の隙間を通る。
小胸筋が凝ることで、肋骨と小胸筋で板挟みとなった血管が圧迫され血流悪化へ導かれる。

腋下の部位は人知れず大きなボール状のしこりができている人がいる。
このしこりは腕の動脈と接触しているため、そこで血管が圧迫され血流悪化へ導かれる。

肘の内側は人知れず大きなボール状のしこりができている人がいる。
このしこりは腕の動脈と接触しているため、そこで血管が圧迫され血流悪化へ導かれる。


というような部位が、非常に効率よく腕へ流れる動脈管の管を圧迫して血流を抑制するところとなります。


腋下のボール状のしこりや肘内側のボール状に育ったしこりは、
相応の痛みをこらえれば、なんとか、なんとか、セルフでも緩められるでしょう。
(あまりにも痛みが強い場合は、やりすぎによる炎症が起きたり血管を傷つける恐れがあるため、控えましょう)

 

ですが問題は、斜角筋と小胸筋です。

 

斜角筋と小胸筋を通る腕の動脈.jpg


斜角筋、小胸筋は、動脈がすぐ脇を通るという、深層筋中の深層筋といえる筋肉。

左手の脈が極端に弱化している方は、
おおよそこのふたつの筋肉ともに筋緊張を越えて筋膜の癒着が進んでいるようです。

 

深層筋のリリースは、骨格を直接支える繊細さを持つ筋肉ですから、
そこを不用意に落としどころを想定せずに解けば、
かえって骨格のゆがみ等を助長して収集がつかなくなりますので。
一般の方が、基礎知識がない状況で解くにはハードルが高い筋肉部分だと思います。

私もベン石温熱器でのリリース等、ホットストーンでのリリースをする前は、
挑んでも返り討ちに合うことが続いて、解かせていただけた実感がないという悔しい部分です。
特に斜角筋は喉の気管支や頸動脈のような、人を死に至らしめることができる部位ですから、
自身の技量を把握しつつムリや無茶ができないというところでした。


いまはおかげさまで多数のホットストーンのツールを、部位ごとに変えて使うことで
リリースがしやすくなってきました。
適度に温められたベン石かネフライトを使います。
こららの材質のホットストーンで患部リリースをおこなうときの痛みは、
他の石でおこなうよりもだいぶ軽減されるものとなり、
それがまたリリースを可能としてくれます。

スモールサイズのベン石温熱器1.jpgロングベン石かっさの握りバリエーション.jpg

 

 


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そして今。
スモールサイズのベン石温熱器を利用して、
お客様自身が、斜角筋や小胸筋、それに肘内側や腋下のボール状のしこりなどの
左手の動脈管を圧迫する部位をケアしていただくことを思いついて。

そのためのノウハウや注意点を含めた手順書作成を試みています。


ただ新型コロナウイルスが収まって本営業後に、
一定数の新規のお客様をお迎えさせていただくことで、
もう少し深いところまで左側脈状に起きることの考察を同時にさせていただくことが必要です。

残念ながら、現状ではまだ100例のデータ数が集まらないため、
現状での見立てだけでは底が探れていない。
それでお客様自身にやり方をつたえて後は自身でどうぞと丸投げするのは、
責任上、ありえないと考えておりますので。。。


(もし早めに自身の左右の脈の不均衡かどうかを知りたい方は、私の所へ遊びに来ていただくか、
 脈診をなさる鍼灸院等に出向かれるといいでしょう。
 そして左側脈状に問題があるとわかったときに、早めに対処したいと考えたときは、
 スモールサイズのベン石温熱器と私のそれを用いたリリース法のレクチャーをお待ちいただくか、
 または本営業に移行させていただきましたときに、ぜひ、施術を受けに来ていただけませんか?
 どうぞ、よろしくお願いいたします。 【ちゃっかりPRをさせていただき、恐縮です ^-^;】)


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また、上記に橈骨動脈に至る前にその流れの源流となる血管を圧迫しているというのは単純だと書かせていただきましたが、
他にも様々な左肩や左腕の付け根に負担をかける設定があります。
たとえば、左の肩口の鎖骨部と左鼠径部の同期した硬化癒着にも関係がありそうだと感じています。
この場合は、左側鼠径部が大腰筋や腸骨筋の鼠径靭帯部や腸骨に設置している部位の癒着があれば、
こちらが十分に緩められない限り、左肩の鎖骨部のずれこみは改善させづらいようです。
ただこの鼠径部と鎖骨部のリンクは、人によってそれが感じられるケースもある程度です。
(私が観させていただきましたお客様では半数ほどの確率でしょう)


それ以上に強く関係する部位があります。
まずは胸郭の形状です。
そして呼吸時の胸郭の動きの正常さがあるかです。

胸郭の状態の良し悪しと左側の脈状は、ときに大きく正比例することが見受けられます。


胸郭の拡張が左右ともに拡張している場合。
左側小胸筋での腕へ向かう動脈の圧迫が強くなり、血流を阻害し制限するようです。

左側肋骨の前後が大幅に狭まるような場合。
左側斜角筋に凝りが強まり腕へ向かう動脈の圧迫を強めて、血流を阻害し制限するようです。

いまはまだ臨時施術の受付で脈診講座で学ばせていただいた後の新規のお客様がお見えいただいていない状況で、
観察した例が少ないため『 ~ するようです』という言い方となりますが、
胸郭の状態は左側脈状に少なからずの悪影響を与えるようです。
それは胸郭の状態を改善させることができたお客様の脈は、
私も驚くほど理想的な平脈へと移行したということを見ております。

 

私の母も、左腕の脈が弱かったことを思い出すのです。

橈骨動脈の左右差があるというのは、
動脈管を肩口等の部位で一か所、または同時に複数個所を止血された結果です。
動脈の管は、静脈のように一方の方向のみへ進む形状ではありません。
単なる筒状のチューブ。
それが本来、血液は動脈から静脈へと流れの手順を踏んで循環するのです。
脳でも左腕へと必要な血液量を計算の上だして流してくれているのです。

その循環を心臓近くの左肩口等の位置で止めてしまう。
そして腕へと流れるはずだった血液は逆流する。
そのような逆流した分の血は、循環器全体への流れへ影を落とします。

血液を循環ルートに乗せてあげるための技術を、
母が存命中は持っていなかったな。。。


そう思うと申し訳ない気持ちになります。

 

 

胸郭は呼吸という生命の息吹に関係していて、
興味が尽きません。。。

 

そして生命の息吹をナチュラルに発揮できなければ。。。
実は胸郭の形状も呼吸の質も、取り戻せないような気がしています。

人工的に作り込んだ動きと、神様が仕込んでくれたと思うしかないパワフルな動きという二つがあるとします。

それは「意識的に体を操作をして気づき方」と「本能で自動的かつ自発的に行われる動きを受動する気づき方」のようなものです。

前者は、自身が身体操作を試行錯誤の上に積み上げて得た気づきです。いわば主観的な成果。
後天的に身につけた動作で技芸などで修練して会得した技のようなものは、こちらに当たります。


後者は、体に備えられた本能により表現される動作を自己観察していく客観視の過程で得た気づき。いわば客観的な成果。
先天的に身に備わった動作です。

 

「呼吸」に焦点を当てて、上記の前者と後者を比べて考察していきましょう。

前者は。
たとえば、ヨガの行をするとき、特殊な円環呼吸といわれる、
息を吸っては出して、出しては吸ってを呼吸を止めずに絶え間なくおこなう呼吸法。
たとえば、声楽家の各流派がおこなうそれぞれの発声法の下地とする呼吸も違い、
意図的に目的とする発声にあった呼吸をおこないます。

ヨガや声楽など、そこでの最良の成果を期待して呼吸法を練り上げて磨きをかけるのです。
現状の呼吸のやり方の上に、新たな技術を上乗せし付加するものとして取り組まれます。


後者は。
たとえば、出生直後、私は自然呼吸を、誰に教わりもせずしていました。
それは本能の脳の領域が、呼吸のしかたをすでに学習していました。
だからできることでしょう。


呼吸がおこるシステムを学ぶとき。

ヨガや発声の修行のように取り組む前に、
生来的に身に備えられた呼吸の息づかいに耳を傾ける。

赤ちゃんや幼児の動作や呼吸を観察すると、
本能にプリセットされた所作が読み取れます。
そこからボディワークの創始者たちは多くを学んできました。

本能的な動作は神様からの贈り物のようなものです。
浮足立った者たちを地に足のついた状態へと引き戻す力があるのでしょう。


前者の存在も大事です。
ですがその下地に忘れてはならないものがあります。
生まれ出て産声を発したときの呼吸がいまも引き継がれていく。
その地盤を失った後に、何かを付加したとしても、砂上の楼閣のように崩れさるでしょう。


この本能に根付いた呼吸が取り戻せるよう努めていく人は、
胸郭の形状や動きによい影響を与えていくようです。
それも起因してと思われる左腕の脈状が改善したという方を知っています。

 


左腕の脈状を改善させたいときには、
安全と速さを考えていけば
施術で斜角筋と小胸筋、腋下や肘内側のしこり等を徹底して緩めること。
ただ慢性化した課題の多い状態であれば。
私の施術でも、一回や二回でリリースができることは、ほぼ期待できません。

つまり胸郭自体が大きくゆがみや動きの鈍さなどを大幅に改善させなければ、
上記の腕の部位をほどいても、再度、早々に硬化するものだからです。
こちらはこちらで、リリースの難易度も高い大変な大仕事なんですよ。


それをお客様自身が、安全で効果的に改善させられた具体例として、
自身に備わった本能がおこなう呼吸を取り戻すことでした。
ぜひ、覚えておいてください!!