友達のパーソナルレッスン日記の抜粋


友達のワーカーが体の使い方をとあるスタジオで、
身体操縦法のパーソナルレッスンを受けています。
許可を得て、
その方の日記を一部掲載させていただきます。


■頭蓋骨で体を動かす・・・(07月18)


今日はムーブメント・ボディワークのレッスンの日。


前回に引き続き、
眉毛からつながる側頭部、後頭部のラインを引っ張るように意識する。


そうすると脚や腕の伸筋そして骨盤部(骨盤底筋、大腰筋、腸腰筋)や
臀部深層筋、に意識がおよぶ。


おでこを下に向ける事で伸筋が緩み、
自動的に屈筋が働きプリエが起こる。


そして顎関節を後ろ上方に意識を向ける事で、
プリエから上がる。


そこからさらに意識を強くしてルルヴェ(爪先立ち)になり、
会陰部を下に押さえるようにアテール(床)におりる。


脚・足や腕・手は意図してに動かすのではなく、
頭蓋骨の操作によって操り人形のように糸で操られるように、
動かされるのである。


多分教わった内容の半分も理解、体現できてないけれど、
今日は胴体と、肩甲骨から腕が分離されていつもよりも
長くなったように意識されて、腕が軽く伸びやかに感じら
れた・・・様な気がした。


脚も同じような感覚になれればなぁ。

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■背中に羽が生えたような(07月20日)


昨日のムーブメント・ボディワークのレッスンで
腕の感覚が少し解ってきたところなのだけれど
きょうはもう一つ新しい発見が。


今までは頭の中では腕は肩からはえているのではなくて、
肩甲骨や鎖骨を含めたものが腕であるということは理解はしていた。


一生懸命肩甲骨から動かさなくてはと、
半ば無理やりに肩甲骨を動かしてみたり、
でもちょっと違うような感覚だった。


今朝起きたときに少しストレッチをしていたら、
何となく腕が背中からはえていて、
ちょうど白鳥が羽ばたこうとするようなそんな腕の(というか肩甲骨)
感覚がつかめたように感じられた。


そうしたら何となく、
背中側の意識が鮮明なものになって今までいかに
体の前部の感覚に頼って動いていたのかを思い知らされた。


まさに、頭では解っちゃいるけど体がついていけてなかったのですね。


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以上です。^^)


体の操作方法をレッスンするとき。
単純に『ここをこう動かして〜』というような表現では、
伝える事のできないレベルです。
体のどの箇所に意識を集めるか。
気を配り何をしようとしているか。
注意深く探っていくような試みです。


理解が及ばなければ何をしているか、
途中で皆目わからなくなります。


友達が通うスタジオは難易度が高いレッスンに入るもので、
一般的なエクササイズとは一味違うもが伝えられています。
体の筋肉の名前もさらっと平気な顔ででてきます。
普通の方は一生聞くような事もないような筋肉の名前もでてきますし、
そこを意識して分けて使いなさいねというわけです。


そうすることで自分が体の事について、
今まで得てきた知識でなんら不自由を感じていなかったはずが、
『自分は知らない事があったのだな』と気づき始めます。
新たな体の発見を受け付けることができるようになります。
自ら体のなかから新たな可能性を見いだしていく。
この繰り返しです。


この繰り返しを3年以上、
友達は毎週一日の自分のプライベートタイムを割いて繰り返しています。


短時間で簡単に成果をあげられるもの。
それを一概に否定したいわけではありません。
状況によりそのようなものが功を奏すときもあります。


ですが自分の意思で地道に歩み続け経験を積み重ねる姿勢。
それは付け焼き刃のものとは質の違う変化を私に見せてくれました。


その友達と8年前の知り合った当時を思い出します。
そして大きく生まれ変わった現在。
そして5年後・10年後を想像します。


質のよい汗を流せば、
深い思索をし続けることと同じように、
豊かで柔軟な感性を磨きます。
自分の努力で手に入れた体や技術は、
誰に対しても誇る事ができる宝物です。