怪我による打ち身や火傷による痕など、
発痛物質を大量放出させ痛みがでます。
非常にしんどい状況です。。。
痛みを徹底して麻痺させ感じなくなる麻酔を使えば快適かといえば、
痛みは消え抑えられたりする反面、傷の治りが悪く痕が残ります。
こうしたときの痛みは、気血の巡りを活性化させる作用があります。
ゆえに我慢できる程度の痛みは我慢させるというのが、
現代医療現場での決まり事になってきております。
ただ、そういった痛み方ではない、痛みの出方があります。
■ 不通則痛(ふつうそくつう) ■
{気・血・津液}の循環が良くなければ、
すなわちそれが痛みの元になるんですよ。
という意味合いの言葉もあるのです。
そういった痛みの出方があるって、ご存知でしたか?
あると気づいて観察してみたら、
経験則上、<不通則痛>ってあるな~と納得させられます。
気は経絡という気の通り道を通行して絶えず移動します。
経絡の状態悪化により、気の巡行が妨げられたなら、
その時点で気滞にかかる不通則痛反応があらわれる。
ちょっと不通則痛反応というのは語弊がありますが、
身体の表層部に近しい部位で気の通りが悪化する(気滞)であれば、
気の通りが支障された割合に比例するかのように痛みが強まります。
漢方の知識では、
理気作用という気の疎通を取り戻す作用のある陳皮などの生薬をもちいます。
気の通りが正常化した割合に応じて
<不通則痛>の痛みを感じたエリアの不快感が軽減か解消されます。
<不通則痛>の痛みがある場所は、急性期であれば痛みも感じますが、
数年~数十年もの慢性であれば痛みは感じなくなってしまうかもしれません。
ただ気滞の場合には、経験上、そこまで長期に同様の状態が続くこともなく、
同時期に痰(脂肪)や血瘀などの病理物質を体内に作ってしまい、
それらが血管や経絡の気・血等の通り道の通行をしづらくさせる。
ネバネバして移動がしづらい脂肪等の津液は関節周りに溜まったりや、
血管内や血管外に作り出された血瘀が血管を圧迫など管内を狭めたことで、
<不通則痛>の痛みを出すことがあります。
こうした脂肪のような粘ついた物質や
血瘀といった液状の血液が個体化して移動できない状態になった場合、
これらの病理物質は気血津液の巡行を滞らせつづける厄介者となります。
ただこうした病理物質があるときは、
初期段階では気血津液の循環悪化から痛みを感じますが、
徐々に気血津液の循環悪化が進めば痛みの耐性(慣れ)があらわれ、
この程度の痛みならさしたる支障がないと感じだすようになります。
そうした中期段階を経過して、さらに気血津液の流れが悪化すると、
<不通則痛>の痛みを感じ取れない状態にまで移行してしまいます。
ある意味これはよくない状況といえるでしょう。
痛みは減ったことを手放しではよろこべません。
たとえるならば、
部屋に火がついて火災警報装置が作動してけたたましいサイレンで消火を促すと、
それ以上は燃え広がらないよう消火を頑張れます。
初期段階では消火作業も大事にはならないでしょう。
ですが部屋の火災警報装置が作動せず火がついたら、
火を消すタイミングを逸して甚大な火災被害へと発展します。
初期段階の消火は被害最小で鎮火も楽です。
<不通則痛>の痛みがずんっときた初期は、
一番の鎮火タイミングと同様に施術タイミングでもあります。
寒くなると痛んだり、こわばったり、脚腰が重だるかったり。
そういった不具合を感じる程度のときで、
体力もだいぶんある状態が見受けられれば。
こうした痛覚神経が無傷で鋭敏に働ける状態こそ、
痛みにヘタレになるといわれるほどの痛みがでるものですが。
とってもいい感じで、身体の内部構造に至る変更もしやすく、
後々までこの時点でおこなった施術効果は永続するようです。
実はいま身内の施術をさせてもらってるのですが、
以前は身体の深部までのコリを作っては体調をしんどくさせ、
そうなったらリリースを繰り返してきたものでした。
<不通則痛>の痛みがずんっときた初期はだいぶ以前の方のお話です。
こうした骨近くまで侵入した深部にコリが入った状態では、
ディプティシューマッサージと呼ばれる手法等をもちいて
深層部の筋膜を緩めていました。
ソフトティシュでは、状態改善効果が長続きしなかったためです。
そうすることで未病から健康状態への引き戻しをしてきた。
今現在施術を受けた最初の段階よりは格段に緩い状態だが、
本人の気質や運動不足が祟ったためか、
戻りがあらわれてしまって改善の山へずんずん登るには至らない様子が伺えます。
こうした方へのアプローチを試みました。
この度の試行では、体質上の陰虚体質といった不利を薬膳生薬や方剤で緩和させ、
そうした場合には施術成果はどういった変更が可能となるか?
具体的にそうした条件下で施術を定期的に試行しております。
施術方法として、
深層筋をリリースするための手技、
ディープティシューマッサージや刮痧等の強圧はもちいないという縛りを設けて、
ソフトティシュな手技のみによる対応です。
ソフトティシュな手技にはボウエンテクニックの手技も織り交ぜました。
施術エリアは全身ではなくてココ!と限定し、
毎回の施術回ごとに、触る箇所を変えました。
極力、長時間施術をせずに対応すること。
時間制限ありでは週一度の施術の実施が必要と判断し、
そのような形での日程調整をして試行しておりました。
その成果の落とし所は、
気血の循環を施術と生薬の作用で推していく試みは、
落とし所がまあまあココらへんと安全なところへ着地してくれれば上々。
オリンピックの体操選手の10点ではなく、6点を目指しました。
ソフトティシュな経絡アプローチの手技と、
体質改善を薬膳等で同時並行して行うこと。
こうした2つの歯車が噛み合わさり、
駆動が安定してくるようになれば納得の成果も得られるかと思います。
ここが施術を先だって辞める前から考えていた、次の展開でございまして。
結論として申せば、
まだ中医学部分の理解が私自身定着して使うには至っておらず、
10点のうちの6点を目指すも4点どまりといった手応えです。
何十年も固定し徐々に悪化定着をしてこられた体質に向き合う。
そこへの一筋縄ではいかないむずかしさ。
改めて実感しています。
ちなみに施術だけでは、◯◯体質といわれる根っこが深い方は、
私の場合では経絡や筋経、筋膜リリースやオステオパシーや整体の手技では、
根底を覆すような◯◯体質の改善や改良はできませんでした。
手技療法の施術だけではかなうことがなかった、
◯◯体質を改善できるようになろうと希求して、
新たな勉強をはじめるに至った理由です。
ただ施術者のワタシが走るところもありますが、
体質改善を薬膳等のアプローチは御本人自走して頑張ってくれてます。
そこは私には予想していなかったことであって、驚きましたが喜んでおります。
徐々に生薬の性質や組み合わせた方剤の意味合いが理解され、
独自のカスタマイズをし始めて成果向上に取り組んでおられまして。^^
施術者の私が先行して先導していた取り組みのつもりが、
後ろからあおられているような気にもなってきました。
先方はまじめに自分に身をかわいさにがんばるだけですが、
(ちんたらしてたら追い抜くよ~)といったプレッシャー。
勝手にそれを感じつつ、夢々興味深いデータが期待できて、
こちらもさらに計算を綿密にして取り組もうと考えてます。
10点のうち8点をコンスタントに取れるようになりたい。
そこができれば社会復帰も目処がつくでしょう。
そこへの段階を設けて目指して一歩ずつですが、
研究活動を進めさせていただいております。
温かい目で見ていただけましたら幸せの極みでございます。