○○体質だから、こう考えてしまった・・の呪縛は、はたしてコントロール可能なものなのか?


「健康の回復は食事が中心。
漢方薬は補助だと思ってください」


尊敬できるとある漢方薬局の先生が、
こう申されていました。


私が薬膳の勉強をはじめたから、
薬膳で使える食材を活かした
食生活の見直しをしております。

{好き嫌い}の感覚的なものさしと、
{メタ・アナリシス}に基づいたものさしと、
{自身の偏りある体質}を是正するもう一本のものさしを携えて。


何を食べればよいか、
何を食べるべきではないか。

けっこう忙しく手を変え品を変えて実験をしているこの頃です。
理詰めで考えた食材を足したり引いたりを繰り返していきます。
直感でこれと思うものをいただいて、失敗することもあります。
よかれと考えた食材で気滞が進行したという場合もあって、
教科書通りのスッキリしたメニュー通りにはならないのが、
偏りある体質の複合型の特徴だといえるでしょう。
ほんとうにどこから先に手を付ければいいものか。。

ただひとつのルールとして症状を叩くだけではなく、
先に症状を緩和させて耐えうる程度に収めてからは
症状を生み出した原因を見つけ出して手当することが大事。
そこに根ざして考えていったほうが勉強になると思います。
そこができるようになるための概要は少しわかってきたが、
より具体的な落とし込みの参考になるものが見当たらず、
図書館や書店通いをして本を数十冊担いで帰ることが多くあります。
ある程度のことがわかるようになるには、
自分なりの努力の積み重ねが必要になるものです。。。



そうこうしながら2ヶ月研究した結果から、
徐々にアウトラインがみえてきたのですが、
竜眼肉、黒きくらげ、蓮の実、山薬など}が、
現状の体質に何かプラスに働きかけるようです。

これらを単品で食べてもそれほど効かず、
うまいこと配合して食べたときだけ効く。
そうしたところが体験できたことは面白いですね。
それぞれの食材を摂る理由はあるものの、
掛け合わせると効きがよくなって感じるのは不思議。

漢方薬には、人参と黄耆を組み合わせて
効果を摂取した量以上に発揮させる
通称「参耆剤(じんぎざい)」という処方があります。
他にはなつめ(大棗)と生姜の組み合わせは、
なつめの膨満感を生姜が消し、
生姜の刺激をなつめがやわらげることもでき、
同時に人参のような気を補う生薬の効果をアップさせるなど。
生薬同士の組み合わせのよさから効力をアップするものもあります。


そういった組み合わせの妙を見つけたいと願いながら、
食べ合わせを工夫して選択し
竜眼肉、黒きくらげ、蓮の実、山薬(=ながいも)}の組み合わせを見つけられました。


こうした目論見を持ったトライアルにより、
私の体質はしばらくすれば変わるはずです。
変化の方向を観察して次の手を繰り出せば、
そうしたことをする過程で、
食材の性質を探れるのだろうと考えてます。
(いままできくらげや長芋は食べることがあっても、
竜眼肉や蓮の実を日々摂ることになるとは考えたこともなかった。。)


かなり興味深い漢方薬の方剤を多数見つけてしまい、
これもあれもと手を出してみたい気持ちがあります。
血府逐瘀湯」は、現在、その筆頭です。

ですがまずは、健康の回復は食事が中心。
漢方薬は、食事を十分に考えて行動するもうまくいかないとき。
それを補助としてもちいていくべきである。
そういった漢方薬局の先生の考えの通りに、
食事で自分の身体をとにかくつくるのだと。
そうした気構えを大事にしたい。
そう、考えます。




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話しが少しがらっとかわります。

体質と考え方の傾向性について。

この方とお話をすると、なぜかこちらも不安なこころを煽られる。
そうしたことをコーチングをしているとき感じたことがあります。
数名もそうした人々の特徴を抽出していくと、
共通項があるように感じられてなりません。


当時は循環器系にトラブルがある傾向性があるといった具合で、
そこになにかの問題が心理的なものとして存在するとは考えてませんでした。

ですが中医学を学ぶと、早々にわかってきますが。。。。
当時のやり取りとお体の傾向性の両者を把握した上で思い起こすと、
血虚]というくくりとして彼らは共通であったのでは?
そのように思えるということです。

気・熱・血・津液がバランスよく過不足停滞なくあれば
体質と呼ばれる病的な傾向性の名前を送られることはありません。

健康ならば○○体質とかいわれることもなく、
「いいですね、あなたは健康ですよ」といわれるだけです。




体質について、少し入って考察すると、
この体質の人はこうした考え方をする気質があるようだ、
といったような傾向があるようです。




私の体質は『腎陽虚』です。
腎陽虚は性格上、おとなしく声も小さい。
いつも疲れてる感じ。消極傾向あり。

となっております。

・・・・おとなしく、声も小さい、疲れること多し、
だいたいあたってるぞ!

的なことがあって、その人の体質がわかると、
どういった性格をなさっているかのおおよそが把握できるのです。


だから少しぐらい積極性を示そうという性格に変化させるには、
私の場合、『腎陽虚』(気と熱の両方がたらない状態)を変え、
足らない分の気と熱をきっちり不足なく補うことです。
強い腎陽虚体質が気と熱の不足を補えば薄まるに連れ
自然に性格を変えることができる。
それも恒常的にです。

そうした希望を持ち『腎陽虚』体質改善に取り組んでいるところ。

おそらくコーチングをしてもなにをしても変わらなかったものも、
これで蹴りがつくのではなかろうか。
そう直感しています。



話しが逸れました。。。




血虚』とは、心に血が足らない血虚状態があるという体質です。
{心}には2つの意味が含まれており、
1.血液循環
2.精神の状態

です。

私が感じたお話をさせていただいた方から、
事前に肉体上の問題として血液循環のトラブルを持っていることを伺っています。
そして血虚の特徴と同時に伝わる不安感は、
本人としてなんらかの理由もあるのでしょうが、
血虚の方から伺うとなんだか不安で不安でといったご様子が感じられる。
お話から漠然とした不安に襲われているのだろうと察することがある。
これは{心}のもつ<2.精神の状態>が不安定になったときに、
誰もが自然に感じてしまう沸き起こるような不安感のようです。


コーチングによる対話からでも、
こうした体質から現れる感情の有り様を変えることはできます。
ですがそれをしてみても一晩寝ればまたいつものとおりに戻る。
そういったことが続くとコーチングを受けるクライアントも、
コーチ側もだんだんと顔を合わせたときの空気感が悪くなる。
そうした体験をするコーチ仲間の話を聞くことがあります。


という場合。。。。


現状、仮説ではあるが、強力な振れ高の心血虚体質から、
それが徐々に振れ高が低くなってきたならば、
その方が感じる漠然とした強烈な不安感が減じられるのではないか?


こうした強い不安感を抱えて生きることは、
それ自体が大きなストレスを生み出してしまう作用を持っています。
そこにある体質からの天から降ってくるかのような感情が安らげば、
それでだいぶん生きやすくなるのではないか?


そのようなことを思うことがあります。



そうした自身を呪縛するかのような感情を拭い落とすためにも、
体質に対し理解を深め、
本来あるべき自分の感情や考え方などを取り戻すようにできればと願っています。

余談ではありますが、
私の姉の心血虚は、けっこうなものでございます。
それでもうまくやっていければと思ってましたが。
血虚の体質から脱したら本人もそして姉の周囲の者たちも
あれっ?なにか、いままでとは違うわね」と気づくのだろうか。
そうなるよう心血虚体質に向けての薬膳プログラム。
研究するのもいいですよね。




東洋医学では、肉体と精神(こころ・感情)は
一体として成り立つものだと考えられており、
感情やこころの変化を求めて体質の改善を模索する方々のヘルプが。
近い将来、できるようになれば。

そういった方向での
身体を通したボディワークを下地に取り入れた
ワークショップなりができるようであればと考えています。