再度、横浜中華街で生薬を仕入れてきました 生薬の衝動買いも勉強になるものです。。。

昨日、生薬追加購入のため横浜中華街へ。

前回は中国茶 中国食材店の『隆記』で購入しました。
今回は『萬勝商事有限会社』の情報を得て、そちらでも購入を試みました。

ショップ利用上の感想と概要は。。。


中国茶 中国食材店 】

(1)横浜中華街 隆記 (横浜市中区山下町136)
・40g~50gに小分け
生薬種類:豊富です
・ 価格:ものによるだろうが買いやすいといえるだろう
・品質:比較的ものがいい。
購入商品ごとに品名がレシートに記載している(あとで自分が何を買ったか記録するときにありがたい!!)

(2)萬勝商事有限会社(横浜市中区山下町214)
・100g以上のパッケージが多い
・生薬種類:上述の隆記には及ばないが主要な生薬はおいてある
・価格:上述の隆記より多いg数を考えると割安
・品質:オニハスが壊れて半分になるなど問題ありのものいくつかある
購入商品ごとの品名はレシートに記載していない
生薬保存で、開封後に冷蔵庫にいれるほうがよい生薬もあるが、そこの指示はパッケージに書かれていないので注意が必要です。



目的の方剤を調整するには、
複数の生薬を組み合わせてつくる必要があります。
ある程度の出費を覚悟しなければなりません。

生薬購入費用、トータルで15000円弱。

これで数回分の薬膳鍋がつくれるわけです。


上掲した『隆記』よりも量を考えれば安くつく
『萬勝商事有限会社』で大半の生薬を購入しました。

薬膳鍋のできあがりの良さを優先すれば
食材素材の見た目等の品質重視であれば、
『隆記』でそろえたい。
だが自分消費の薬膳鍋は試作でありコストをあまりかけたくない。
そこで『萬勝商事有限会社』と『隆記』の同種商品の品質を
しっかり見比べて購入したらベストでしょう。
見栄えが必要なときと自分で消費して薬効を確かめたいとき。
目的で分けるといいのでしょう。


今の時代、生薬は通販で手に入るし、
かえって通販のほうが種類も豊富で入手も楽です。
ときには足代を払うより安くつくこともあります。
でも食材店で、複数の当帰片の商品パッケージからどれを選べばいいのか。
目利きで微妙な差異からもこちらがいいのでは?と、感じられるものがある。
ちなみに下方の文で語られる紅花は、太陽光にあたると美しい紅色があせます。
紅花が外に陳列してあれば日の当たっているものは避けておくのが賢い買い方です。
そういったこだわりをもてることも店で品を選ぶときの楽しみでしょう。





余談ですが、
買い物後に港の見えるが丘公園そばの
ゲーテ座の跡地に立てられたミュージアム岩崎博物館のカフェで休憩。

購入した生薬をチェックしました。
ちなみにこちらのカフェははじめて利用させていただきましたが、
椅子がはんぱなく豪華な造作でして、非常に居心地のよい空間でした。
ちょっと感動です。


コーヒーをいただきつつネットで購入生薬をチェックしていたとき
『隆記』で『夜交藤(やこうとう)』という生薬を衝動買いしたものを調べました。
あまり目にしない生薬で、不可思議な生薬名に惹かれたことと、
商品紹介文には、破血剤的な対応する生薬の紹介文ぽさがある。
その一文とは(妊婦には禁忌)と書かれているところです。
これはもしかしたらレアな運命的な出会いかもしれない!
店のネームにあった夜交藤の紹介文を信じて購入したが、
ツルドクダミの枝で「補血」に用いる生薬とわかりました。。。
養血安神:不眠、多夢、めまい、精神不安、多汗
去風通絡:湿疹、かゆみ、血虚の筋肉痛、関節痛

夜交藤』はツルドクダミの枝ですが、
根は『何首鳥(かしゅう)』と呼ばれ知られるもので、
補益精血、解毒、潤腸通便に広くもちいられています。
いずれ夜交藤は何首鳥とあわせてツルドクダミの全草使いをしたオリジナル薬膳として、
もちいるのもいいかなと思っています。


で、『夜交藤』を活血化瘀類と勘違いして、
活血化瘀類に間違いない『紅花(こうか)』の購入をスルーしたが、
結局、また店に戻って『紅花(こうか)』を買う手間が増えました。。。

『紅花(こうか)』は、色も赤く美しいためお茶や料理などの色つけに
よくもちいられています。


『紅花(こうか)』は純然たる<妊婦には禁忌>の活血化瘀類です。
血虚の方が紅花を大量消費して瘀血を分解排除しようとすれば
体調不良を招くのは必至で、使い方が難しい生薬のひとつです。
ただ紅花による料理やお茶の色つけに少量の紅花をもちいるなら
補血>といって足りない血を補うよう作用してくれます。
まさに紅花は、体質を観て使わなければいけないものですが、
血虚体質でも足らない血が補われたら、
瘀血体質の身体のなかにある血瘀(血管内外の血由来の病理物質)を
駆逐するような使い方を頓服的に試みることもできるでしょう。

紅花は根強い血行不良を示す瘀血体質の方々の福音でもある方剤{血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)}を構成する生薬のひとつでもあります。
この方剤は瘀血体質の者の筋膜リリースをするときに服用するといった機会があれば、
その後の状態変化が良好となる可能性を私は感じています。
瘀血体質の人は腫瘍を体内で生成しやすい上位であるので、
そういったリスクが低減できれば幸いとの願いがあります。

むろん、私ができることには資格上の制限も多く限りがあります。
そこを私にもできる「薬膳」の範囲で、
少しでも可能性を広げたいと思案し励んでいるところです。