本草薬膳学院の指定テキストに
【実用中医学:一冊で分る基礎から応用】
という本があります。
中医学のエッセンスがコンパクトにまとめられた本です。
ただコンパクト故にかゆいところまではなかなか手が届きません。
そうなると他書で補う必要がでてくるところも。
たとえば、
書籍:CD-ROMでマスターする 舌診の基礎
著者:高橋楊子
出版:東洋学術出版社
を参照すると、つぎのように。
[舌診のとき順序よく舌を観察する流れ]として、
はじめに(舌苔)を調べ、次に(舌質)を調べ、最後に(舌裏)の順番です。
(舌尖から舌根の順序で観察します)
(1)舌苔の有無・厚薄・腐膩・色調・潤燥を観察します。
(2)舌質の色調・胖痩・老嫩(ろうどん)・斑点・舌の動きを観察します。
(3)舌裏の舌下静脈の色や状態を観察します。
~~
多くの舌診を解説した本を参照しますと、
通常、舌質が詳説した次に舌苔を解説しています。
すると実際に舌診を試みようとするとき、
テキストで舌質のページを参照し調べて、
次に舌苔のページを開くことになります。
これは私だけじゃなく、
他の舌診を独学で学ぶ多くの人が陥る罠。
舌質から舌苔へ調べる順をもっていくと
不思議なほど私の脳内で混乱をきたします。
というのは、
ぱっと見、目に飛び込むのが舌苔なわけで、
そちらを意識から除外して舌質を先に見ることに、
違和感を感じたのです。
「舌質を診たいのに、舌苔が邪魔してるよね」
という邪魔者に診づらさを強いられた不平感情がでてきます。
嫌なもんですよ。
見ようとがんばってるものを見せてくれないのって。
じつは私は、最初に舌診を独学で勉強しようとしたとき、この罠にハマって挫折しました。
意外に、舌苔を調べてから舌質に移れという実践的な指導を書かれている本はなくて、
私が持っている数冊の総合的な中医学診断の本には、どちらもそうした指導がなく、
他の舌診の専門書にもなくて。
唯一「書籍:CD-ROMでマスターする 舌診の基礎 」に、そう書かれているのを見つけてやってみたら。
ちょっとした指導による気付きですが
ほんとうにスッキリ!
舌診ができるようになりました。
また私は詳しくは存じ上げておりませんが、
舌診でYou Tube検索をしていたら、
日本でもかつてセミナーを開催なさっておられた
李芳祥先生という方の日本語映像がございました。
伝統的な舌診を踏まえつつ、
独自の見立て方が付与された印象でしょうか?
映像ではLINEで先生へ自身の舌の画像を送り
舌診をしていただいた結果を聞いての感想も。
視聴させていただき勉強になりました。
下記にその先生の日本語解説されたリストを
掲示させていただきますね。
ご興味ある方は、参照していただければ幸いです。
李芳祥・ 奇効李氏舌診(日本語)
https://youtube.com/playlist?list=PLUczwEeNVzyAwmNBpA4vYOQO2mJIUHr5w&si=B290QD1kHcVCE-CD