営業のときの心得(高確率セールス)

売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス』という本。
高確率セールスという新しいセールス方法が解説。
とても読んでいてためになる本でした。
売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス


一般のセールスでは、
セールスマンがお客様を説得する。
それが少し興味があるという人を説得するに留まりません。
お構いなしに自分のセールスに相手を巻き込もうとします。
お客様は自分が求めているものがあるときにはセールスマンが必要です。
ですが必要性が感じられないときにこられるとかえって敬遠したくなる。
それは『I'm just looking!』という感じで商品を観ていたいだけなのに、
店員が『これが今の最新機種です。お買い得だし、お値引きしますよ。』
と入ってこられるとうっとうしくなりその場を立ち去りたくなります。


店員は自分の都合で頑張っているわけです。
本来はお客様が購入予定があり、
タイミングよく店員を呼び止める。
そのときだけお客様は店員を有能なアドバイザーとして求めています。
店員はそのときに適切な対応をするだけでよい。
そうすれば感じもよく、
いつかは潜在的な顧客として必要になったとき来てくれます。
店員が余計なところで無理やりお客様に商品を勧めていれば、
買う気持ちがあって来ているお客様をタイムリーに対応できない、
そして他店に逃してしまうという千載一遇のチャンスが消えます。


結局は『高確率セールス』とは、
当社のサービスを必要なお客様を見極めるために質問をする。
当社がそのお客様と取引ができるかどうか、
それを見極めることに時間を使う事といいます。
そこにはお客様に当社のサービスを必要としているかどうか、
『イエス・ノー』をいってください。
関心がある『イエス』とおっしゃられるときだけ、
それ以降の説明をします。
関心がない『ノー』という言葉・態度があれば、
将来的に取引を避けたほうがよいお客様と判断します。


そうお伝えしてお客様と当社が適格かどうか質問をします。
そこで関心があるお客様だけにサービスを提供するのです。
お客様とのコミットメントがなければ
当社は商品やサービスを一切販売いたしません。
お客様の質問から用意できるサービスが不十分なとき。
こちらからその旨を伝えてそのビジネスから手を引く。


早く『ノー』という言葉を引きだして、
長く誠実なおつきあいができる方だけをお客様にする。



一般的なセールスでは脅したり押し売りまがいなことで
セールスマンが相手を説き伏せればセールスマンが勝ち。
如何に『イエス』という言葉を引きださせるか。
饒舌なセールストークを武器にして、
意気揚々とセールス能力を自慢する。
逆に『ノー』と言われれば落ち込む。
このような感情の浮き沈みがあります。


ですが高確率セールスは淡々と誠実な取引ができる相手かどうか、
質問により判断しようとする。
さして購入希望ではないという場合には、
貴重な時間をそこにつぎ込み企画書や見積もりを書くよりも、
早めに『ノー』という言葉を引きだせた方がいい。
そのほうが徒労に終わる営業をするよりも、
本当にサービスを必要とするお客様に出会える機会を大切にする。
『関心がないならばノーとおっしゃっていただいて結構です』という姿勢は、
長々とセールスマンに居すわられる心配ない。


私事ですがこの本を知ってから、
従来の営業スタイルの束縛から離れる事ができました。
学生時代リクルート・フロムエーで飛び込み営業のバイトしてまして、
『ノー』と言われるたびに自分の営業力の拙さや落胆がありました。


ボディワイズではお客様に無理強いをするような営業は一切しない姿勢です。
ですが
『このように説明をすれば、
お客様がワークに関心を持っていただけるのではないか』
という考え方は存在していました。
深層心理では『ノー』といわれたくないという、
昔のトラウマがあったようです。


ですが高確率セールスを知るに至り、
『関心が薄いお客様を説得するよりも、
関心がある方に説明をさせていただいた方がいい』
という考え方が定着してくると不思議です。


『あなたのサービスは必要ありません』とおっしゃっていただいたとき、
『率直なお答えをいただけまして感謝いたします』と心より思えてくる。


お客様にも私にもスマートです。


無理強いをせず率直にお客様と話し合うことで、
心より誠実な対応をすることができます。
そこから信頼関係が生まれます。