以前もこの日記に少し書いたことがあるのですが
数十年昔に施術のテクニックを教えたことがあります。
私が施術をさせていただいた方がエステサロンのようなものを経営しているしていました。
そちらでは数名の女性が働いていました。
その方々に施術法を教えてくれないかと頼まれました。
当時の私には人に施術法を教えられる力量はありませんでしたので、
お断りをしたのですができることだけでもいいからとおっしゃられまして。
確か当時はSOTという施術法に凝ってまして。
後頭骨と仙骨を整し背骨の捻れを元に戻す事により神経伝達機能を正常化し、
脳脊髄液の流れが良く成り自然治癒力を高める比較的安全性の高い療法です。
この操作だけで10分で両足の長さが違っているのを
同じ長さにしてしまう。
繊細に体の中をよくわかっていないと仙骨を動かすとき
リスクがあるのですが即効性もあります。
この技術なら女性にもそれほど力仕事にならないが相応の効果が期待できる。
熱心に学ぶものであれば普段の業務中に負担なく応用すればお客様が大変に喜ばれると思われます。
これを伝えられればということになり、
私が教えているということは
口外して欲しくないと条件付で教えることに。
そのときに人に施術法を教える難しさを痛感しました。
最初に生徒さんたちにお会いするとき。
経営者が無理難題を押し付けてきたという姿勢で
施術法など覚えてやるものかと嫌う女性もいた。
露骨な口の聞きようです。
女性:「私、できれば早く帰りたいんだけど、いつまでかかるのぉ〜」
とおっしゃられた瞬間、
即刻その女性には退場勧告。
私:「帰ることができてよかったですね。さようなら!」
女性:「でも経営者に教えるよう頼まれたんじゃないの。」
私:「あなたはお隣の彼女の学ぼうとしているのを邪魔してます。」
まじめに学ぼうとしている女性が他にひとりいて、
その女性は母親でつらい喘息をわずらう娘が一人。
私が教える技術を使えばそれが和らぐかもしれないと
事前にその方にはお話をしていた経緯がありました。
子供の場合はまだ体の結合組織の柔らかさがある。
それを助長していく適した技術を用いて
安全に少しずつ改善のレールに乗せればよい結果が得られることがある。
その技術を学びたい一心でした。
簡単な技術じゃないけど歯を食いしばってがんばるいいます。
早く帰りたいという女性はそちらではもっとも腕が立つ方だったんです。
体についての知識もずいぶんあるし。
でもやる気のない人に教えるほど馬鹿らしいものはない。
そんなことをしようと努力すると精神的に疲れるのです。
水を飲みたくない人に無理やり水を口に含ませるようなもの。
飲みたくないものを口に入れられれば吐き出すに決まっている。
はじめから文句が多い人は自主性が欠けているため、
自分でなにかを成し遂げようとしないで
人にどこかに運んでもらおうと考えてる。
そんな人に体を大きく書き換えられる力がある技術を教えたら
小さい子供に刃物を持たせたも同じです。
逆に本当にそれを必要とする人にならどんなに苦労しても教えてあげたい。
水を飲みたい人に水の入ったペットボトルを差し出せば互いに幸せな気持ちになれる。
経営者の目論見はあてがはずれ、
腕が立つ女性は不参加で新米の女性が数名参加する感じの、
少数精鋭クラスとなった。
多くの宿題をだしたし厳しく接したのです。
その甲斐もあって
4ヶ月後にはその新米の女性たちがお客様が頼り先生と呼ばれだした。
喘息をわずらっていた娘も母親の努力も手伝って改善してました。
ここで私の役割は終わりましたので、
いい経験をさせていただいたということで講習会は終了しました。
真剣に取り組むと素人同然の方でも短期間でも大きく成長できる。
そのようなことを見せていただけました。