姿勢のずれを見るとき。
下図をごらんください。
左側の女性は右肩が上がり頭が右に傾斜していますよね。
胴体部分の腰腹の前の縦ラインの重ねあわせ部分が斜めになってますし。
どうもこれは水平じゃなさそうだなと察しが付くわけです。
右側の女性はだいたい整えられている図です。
それでは次に、
右側の理想姿勢の女性をシルエットにして、
左側の歪み姿勢の女性にオーバーラップさせてみましょう。
下図となります。
すると歪み姿勢が頭の位置のずれがずいぶんあるものだなとか、
左側に軸がずれているようだななど、直感的にわかりますよね。
わかりやすくするために、
理想状態と現状を重ねて、
オーバーラップさせます。
その方の理想姿勢をイメージして、
オーバーラップさせて差異を見る。
脳内で可視化しているのですね。
そのような作業をすることで、
「重心のずれ」や「修正ポイント」を画像チェックしていきます。
それを元にしてどれくらい左右の過緊張のずれがあるのかなどを
筋肉部分を触ってみると骨格の様子がイメージしやすくなります。
人の姿勢の良し悪しは、慣れれば、本当に楽にチェックできます。
傾いていたり緊張していたりする部分からは、
微弱に引き連れるかのような違和感を感じる。
それを感じるのは経験上直感的なことですが。
整体した理想姿勢体をオーバーラップさせるのは、
イメージを思い描くための描画力が必要ですよね。
描画力もさることながら、
どのような像が理想姿勢かという理解力の力量が。
そこが最大の仕事だといってもよいのでしょう。
他の人の姿勢像を検分することはできますが。。。
ですが自分の体の歪みはわからないものです。
昨日、池上本門寺まで散歩をしました。
普段は扉が閉じていて中を拝むことができない日朝堂が開いていた。
初めて可愛らしい日朝様像を拝観することができました。 ^-^
『眼病守護のにっちょうさま』と呼ばれ、
眼病平癒のご利益があるといわれています。
すでに午後6時を過ぎて、本格的な開門をしている時間帯を過ぎているため、
ガラスで格子状越しに拝観しました。
気持ちの良くなる芳しいお線香のかおり。
そんなことを思っていたものですが、
日朝像が6〜7メーター向こうに向かい合うように設置してあります。
像の見える位置が格子の仕切りラインをそれとなく意識しつつ手を合わせる。
そしてしっかり姿勢を整えた瞬間に、
像の見える位置が先ほどの見え方と角度が違う。
「さっきまで、ひどい前傾姿勢でいたんだな」と気づき、
日朝像に「まだまだじゃな」と言われた気になりハッとした。
自分の背筋が伸ばされた瞬間、
目の前の格子が定規のように自分の姿勢の状態を教えてくれました。
昨日は夜半は少し寒さが厳しかったため、
散歩中に背中が曲がっていったのだろう。
メジャーで計測した分だけ自分の状態を客観視できる。
よりよい状態への道のりを割り出しやすくなるのです。
計測出来ない状態では修正のきっかけが得られません。
姿勢の歪みの歯止めが利かない人は、
計測して僅かな日々積み重なるロスを
見過ごしてしまっている。
多くの方がそうです。
どれだけ細かい目盛の計測器で改善を積み重ねるか。
日々、少しずつ計測して改善を積み重ね続けること。
そんな修行が大切なのですね。