関節は伸び縮みして呼吸をしたい!

関節は伸び縮みして呼吸をしたい!


先だっての「関節は伸び縮みして呼吸するものです」の後編


質の良い呼吸をするには関節の伸び縮み運動は欠かせません。
呼吸器や呼吸筋だけで呼吸代謝をしているわけではなく、
体全身の筋肉を使い関節を伸び縮みさせながら呼吸をしているのです。


一見それは手間がかかりそうに思えますが、
全深呼吸ができてくることで、
常に陰陽の皮膚を交互に伸び縮みさせて
まんべんなく全身を何度もゆすり動かす。
それが全身への血液の代謝を促進させて、
末端までエネルギーで満たせる。


ただし関節を伸び縮みさせて呼吸をしたいのですが、
関節の周囲にすでに強固なしこりを作っているとき。
関節を縮めるような緊張動作はわかりますが、
関節を伸ばす伸張動作がイメージできません。


口で説明しても、
関節を伸ばすための捻る方向を指示しても、
関節の遊びが体感覚的に確認できません。


それは関節周囲に取り巻いている靭帯・腱や筋肉が萎縮したままだったり、
まるで骨のような硬さになっているときが散見されるようなときです。

このようなときにはどうしても虚脱呼吸という、
体の精力を漏らし続けるような呼吸に終始する。
老化のサイクルが大変に早まります。


導引術のようなエクササイズをみても
手足や首などの関節部分を自分の手でさすったり、
回転させたりもんだりするような動作がわざわざ書いてある。


別段そんな在り来りなエクササイズを載せなくてもいいのに、
と思うかもしれません。
ですが、簡単そうなものの中にこそ深い意味があるときもある。
体の各部の大関節の可動域を自分の手を添えて確認することは
脳が現状を状態認識をしてコンディションを調整するにも重要。


関節周囲の靭帯等が硬化しすぎていたときは、
自身での調整では対応には時間がかかります。


そのときはフェルデンクライスメソッドのような、
体の機能を気づかせてくれるエクササイズを実践するとよいでしょうね。
私には目から鱗が剥がれるような発見がとても多いものでした。
ただ視点が深まらないときには
重要な意味があることもスルーするので、
何度も同じエクササイズを取り組んだり
動きの設計思想を物理的な情景に置き換えて観察するといいでしょう。


体の動かし方の質が変わると、
呼吸の質が段違いになることが体感できるはずです。