立ち方のイメージ。
まずは姿勢を整えるために、
各体のパーツを縦にちゃんと積み上げるようにできていること。
足、骨盤、胴体、首、頭などをキレイに中心軸を整理しながら。
それはものを縦に積むときの鉄則ですし、物理的な条件です。
本を数十冊束ねて廃品回収に出すようなとき、
うまく同じ版型の本が重ね合わされていれば、
きっちりと結束ロープで束ねることができる。
そうすると持って行くときに、
パッケージされた本がずれて抜け落ちたりせず、
いいかんじですよね。
それがうまく中心軸を正確に合わせずに、
一冊積み上げるごとに数センチずつずれているのを構わずに結束ロープで束ねれば、
持ち上げたときには、もうその結束ロープから数冊の本がずり落ちそうになります。
だからそんなずり落ちるようなことがないように、
几帳面に縦に並べ揃えてから束にするように積み上げていく。
数センチも中心がずれていたら、もう、後々大変ですからね。
結束ロープからこぼれ落ちようとする本たちを、
必死に手で落ちないように押さえながら運ぶんですから。
そうならないように整理力を発揮して、
本たちはうまくまとめあげられるのですね。
そこに手抜かりがあると、
ギチギチに強く結束ロープでしばきあげて固定していくこと。
そうすることで、多少は、ずれて積まれた本もこぼれ落ちなくなります。
そして人体もそのような、ずれて体の中のパーツを並べてしまうと、
下の足裏から上の頭のてっぺんまで、ひとまとめにしようとすると
うまく骨と骨の間の関節の”間”が開かないようになるまで、
ギチギチに強く結束ロープでしばきあげて固定していく方式をとる。
そういうのは、
あまりよくないですよね。
だから、とりあえず初期設定として、
まずは体のパーツごとをうまく鉛直軸に貫かれたライン上に胴体が通るような感触で、
整理整頓しつつ几帳面に積み上げていくようにします。
そこまでできたら、
次のステップです。
実際は姿勢とは一呼吸ごとに、
必ず前後の揺れや上下の動きなどが生じるものです。
常に鉛直軸に脊椎が貫かれた位置でキープできるものではないのです。
そうなると、新たな姿勢制御のイメージを取り入れる必要が出てきます。
そこで持って来っれたのが「コマ軸」のようなコマの原理で回転軸が斜めっても回り続けられるイメージ。
外から力が加わらない限り、動いている物体はずっと同じ速さで動き続け、
止まっている物体はずっと止まり続けるという法則が慣性の力です。
コマはいったん回り始めると、
接触点の摩擦抵抗をゼロに。
すると、いつまでも回り続けます。
斜めになった状態でも回り続ける。
つまり回り続けることで、
立ち続けているわけです。
物理の教科書的に表現すれば次のよう。
なんだかちょっとだけ複雑な感じです。
ここではとりあえずことの詳細は語らずにまいりましょう。
物理のテキストを読みましたら、けっこう複雑。^-^;
だから深い理解ができていない私には、
どう語れば要領よく伝えられるか迷う。
ひとつだけ把握しておいてほしいことは、
コマの回る速さが速ければ、
それに比例してコマ軸が垂直の鉛直軸に近づいていくということ。
そして回転が失速すれば、倒れる方向へ。
だから脊椎をコマ軸だとイメージしていただき、
イメージ上のことであるが、
自分がコマになって回転するかのようなイメージを持つ。
それもある程度の高速回転をしていくことで、
コマ軸は鉛直軸に近づくような立ち方をして、
安定していくことだろう。
私が立つとき、
最近はあまりこのコマ軸は意識していないのだが、^-^;
以前は体を実際にコマに見立てて、
イメージの中だけでですが高速にコマになったかのように体が回転しだしていく。
そして自分のイメージした内容が体の体感で感じられるような没入感であったら、
不思議と自分の体の背筋が自然に上へ上へと伸びて、
それはあたかも空中へと舞い上がるような感覚です。
逆に低速に回るコマだったり静止しているようなコマならば、
体が微妙に重だるく感じられるかもしれない。
コマが失速して倒れるかのように、
胴体ごと倒れこんでしまうだろう。
そんなイメージを持つことがある。
動作が高速すぎる動きだからこそ、
コマが高速で回転し自力で立ち上がり、
静止していていまだ回転速度が衰えず。
それと人体も似たようなもので、
イメージで高速な動きをコマ軸に与えていると。
ビュンビュンと、
風を切るような力強さでコマ軸が回転。、
ただしわずかに呼吸をするときに発生する前後の動きや上下の動きなどの、
鉛直線には沿わない動きもするため、そのときはコマ軸の回転する速さは
最適なものへと調整して行かなければならないでしょう。
つまりコマ軸が斜めになることを許容出来るようにする。
鉛直軸に中心を固定せずに自由度を高めたコマ軸で対応。
そういったコマ軸を斜めにしてもいいんだよという意識。
そうなってくると、
きっちり整理整頓して立とうとし過ぎると、
剛直さがでて固まる嫌いがあることを避けることができる。
コマ軸を、たとえば脊椎の尾椎先端の尖ったところがコマの針の接触部とし、
そうなると脚部と尾椎部分は股関節の高さで分けられてくる。
巧みな脚捌きと股関節のなめらかな動きが、コマ軸の概念をかなえてくれるには、
とても重要な要件となるのだろうと思います。