首凝りをリリースするときのベン石の特別なツールのご紹介

こんにちは。

ボディワイズの鈴木です。

今日で12月に入りました。
寒くなりましたね~。

 

昨日は久しぶりに、
自宅から池上本門寺まで散歩でした。
午後5時に自宅を出たため寒かった~。

最近、長距離の散歩をする時間もなかったから、
体力落ちていたことを痛感しました。
散歩中は周囲を観察して、
考えていることのヒントを得るのが通例ですが、
体に余裕がなくて普通の散歩になっていました。

まずは自分の身を整えることから
12月は再出発が必要でしょう。

 


今日は頚椎のリリースに使っているベン石のツールを紹介いたします。

首の筋肉。
たとえば、首の背面にある僧帽筋そして肩甲骨を持ち上げる肩甲挙筋、前面の胸鎖乳突筋、側面にある斜角筋群。
頚部の筋肉.png
実際はより細かく見ていけば、さらに多様な筋肉が入り組んでいるのが頚部・首の筋肉です。

その固まった首の筋肉群の内側には、
重要な脳と体各部とのネットワークを張る神経系、
脳へ血液を送る動脈や静脈などの循環器系、
呼吸をするときに大切な気管支という呼吸器系。
それぞれ健康に欠かすことができない重要な組織が含まれています。

首は関所.jpg

それが首の筋肉の深部が固まってしまうと、
神経ケーブルにしこりが圧をかけてノイズが発生し体内情報のやり取りにミスが生じたり、
首の静脈どころか動脈まで首のしこりが圧して血流を停滞させ循環器全体の流れを悪くしたり、
最奥の気管支に首の筋肉群が癒着をしだして呼吸が苦しい感じが常時ぬぐえなくなり呼吸の質を落としたり。

私たちは、いいます。

首が短く詰まった状態、
つまり「首の筋肉のしこりが強い人は、長寿の相ではない」と。

 

それは自律神経系の要として頚部の働きがあるからです。

 

しかしながら、
昨今ではスマートフォンを見ながら歩行する人も増えて、
長時間にわたって頭の重さを首の表面にある筋肉群で支え続ける人が増えてきました。

その状態が長期に渡れば、確実に喉の奥の深部層までしこりは浸潤し、
そこの場のマヒを起こします。
その時期には自律神経の乱れは容易に改善できないほどになっており、
自分ではなぜそれが起きているか、わからないという状況になります。

 

■首のしこりをストレッチする(首の凝りが軽度の場合)

「じゃ、首の筋肉を緩めるようストレッチをすればいいじゃやない!」
という方もおられます。

日頃、バレエやスポーツ等で代謝がよくなるようなトレーニングをしている方々は、
それでカバーできると思います。
ぜひ、ぜひ、チャレンジしてください!


ですがすでに慢性化した首の筋肉が硬化してしまった。
そのような場合にはどうすればいいでしょう?

ストレッチを首にかけるとかえって、状態が悪化する。
それはやってみれば、速攻でわかります。
カンタンに軽度や重度のむち打ちに近い状態となるので、
あまりお勧めすることができません。

 

■首の筋肉をオイルマッサージ(首の凝りが軽度~中度の場合)

では首の筋肉をオイルマッサージをかけるようなものは?

自身で首をケアするときには、これがお勧めです!
中部層ほどのしこりまでは、長い時間と期間をかければ、
徐々に緩んでいきます。
できればお風呂の中のような、代謝がよくなるときにやれば成果は早まります。

ただ首には上記のような神経や頸動脈を圧迫しているところがあって、
それらに不用意に触れば、はねっかえりのような障りがでてくることもあります。
首は頚椎第一等の状態がわずかにずれただけでも反応が強くでる部位ですから、
しっかりとした対策ややり方を知っていなければ、窮地に陥る反応がでたとき、
あたふたとしてしまうこともあるでしょう。

だからソフトな刺激で長い期間をかけてケアするというのが必要不可欠です。

 

やってみればわかりますが、
首の筋肉の深部層へとしこりが入り込んだ人のときは、
オイルマッサージだけでは、残念ながら手ぬるいでしょう。

すでにその深層筋が骨の代わりをきっちり果たすものと脳が理解しています。
つまり深層筋を骨化させておくことが安定した首の状態だと理解しています。


その考え方を拭い去るような手を打たなければ、
いくらオイルマッサージで癒着が進んだ患部にオイルをしみこませても、
一向に緩んだ快適状態に移行することもありません。
自律神経の状態を取り戻すまではいきません。。。


深層筋が硬化が激しくオイルもはじいてしまう。

だったら別の手はないでしょうか。

 

かつての私のやり方でも、本当にリリースが難しいところが頚部深層筋でした。

私も自作の真鍮製スティックなどで、首の部分をアプローチをしようとしたり、
首のカウンターストレインやマッスルエナジーなど、対応性ある手技を試したり。
さまざま挑戦してきましたが、頚部の深層筋が解けるまでには至りませんでした。

不用意に強く圧したりしすぎれば、首を通る神経や血管に障りがでて大変なことに。
施術事故が容易に発生する危険個所がこの場所になります。

それ以前に、通常のリリースのやり方では激痛。
脳の近所の部位のリリースほど激しい痛みに襲われます。
首は脳の真下ですから、本当にひどいものなのです。。。
だからお客様の頚部に通常の手の指でのアプローチ等で圧をかける方法では解かせてもらえないのです。
そこでも施術事故が起きないようなストッパーがかけられているわけです。

 


■温めたベン石ツールでアプローチしてみる(首の凝りが軽度~かなり進んだ状態の場合)

 

それがベン石を利用したリリース法では、
かなりうまくいっています。


頚部のリリースが難しいところは変わりがないのです。
ですが、対処可能とするようなやり方は見つかってきました。

 

やり方は、温めてある下写真のベン石を頚部のリリースポイントを見つけ出して接触させます。

 

ベン石で頚部リリース.jpgベン石ハンドグリップ式.jpg


首の前側にベン石スティック等を置くときは、
そのスティックを振動マッサージさせることは避けます。
他の部位をもう一点選び、そちらを揺り動かすことで、
結果的に微振動を首前のベン石スティックが受け取ることで緩みださせる。

 

いわば、直接的な振動を加える個所とせず、
間接的に振動を与えられるという関係にすることで、
頚部前の部位も安全に痛みが軽減した状態でスムースなアプローチが可能となります。


直接的に圧をかけられた部位には皮膚抵抗が最大に働くのですが、
間接的に圧をかけられた部位には皮膚抵抗が弱まる聴きモードになるため、
間接振動でも少しずつ着実に奥にまでリリースが進められるのです。

 

私もベン石を利用した首の部分のリリースをしたとき。
イメージではベン石の神経を落ち着かせて痛みを軽減させる力を熱でさらに引き出すことで、
いけそうな気はしていたものの。
やってみるまでは、どうなるか、ドキドキでした!

ですが、やってみて、案外とすんなりと解けることを目の当たりにして。
首のリリースに悩み続けてきたが、あっけない対処法が見つかりました。

今までの研究を重ねてきた苦労が報われたような気がしました。
そしてそれにお付き合いさせてしまったお客様に、
これからが恩返しができるでしょう。

 

※ (施術を学んだことのない方へ)
  ただ首の部位のアプローチは、
  一般の方が知識がないままにやってみるにはリスクが高いところなのです。
  軽率に自己治療をしていい部位ではないので、上記は参考までにお読みください。
  ただ実際に施術をなさっておられる方には、多少の参考になればと願っております。

 


だいぶ首前の深部のしこりがリリースができるようになっていくわけですが、
その時点で、日頃のそのお客様の頭や首の位置の常態的な設置場所を見て、
理想状態にいこうと心身ともに理解していればどんどん解いて結構ですが。。。

他者がいきなり深層筋のしこりを抜く場合は注意が必要です。
しこりがなくても首や頭を支えることができるスキルを持とうとするよう、
動作を、、、たとえばフェルデンクライス・メソッド等で学ばれたならば、
すでに喉の奥のしこりはただの理想形の首の位置にもっていく邪魔なだけ。
ですから解いても、良好な状態へとスムースに移行するきっかけとなります。


数名、フェルデンクライス・メソッドを実践している方がお越しですが、
成果は良好です。
首という部位は、
変化させるには、
おいおい大きな変動が体の関節や筋肉の各部位に波及するため、
不測の状態が起きやすい部分として最たるものですが。
そこを奇跡的ともいえるほど、うまくクリアなさっておられる。


ですが、現状では首の奥の筋肉について、理解が進んでいないとき。
リリースの深さや幅を、勝手にどんどん解いていくというのは危険。
骨のずれを深層筋の凝りで支えるツールに使われて硬化したもので、
そのつっかえ棒を勝手に他人によって抜かれると、
その変化に対応できないのです。

 

以前から、
施術の場で私自身身体操作が大切だからとお客様につたない私の動き方の研究したところをお伝えしてきましたが、
私のような付焼刃的なことでは、お客様の中にストーンと深い部位にまで腑に落ちるようなアドバイスが難しい場面がでてきそうです。